加藤拓也と橋本淳のタッグ再び！ 2年半の準備期間を経た最新作『ここが海』の上演が決定
2022年、第30回読売演劇大賞・演出家賞部門優秀賞、第26回鶴屋南北戯曲賞ノミネートと、数々の話題を集めた『もはやしずか』から3年。2025年9月20日（土）～10月12日（日）シアタートラムにて、加藤拓也と橋本淳が再びタッグを組み、2年半の準備期間を経た最新作『ここが海』が上演されることが決定した。
本作は、性別を変更したいと告げられた家族の物語。「性の多様性」をめぐる可視化や制度の整備は進みつつあるものの、理解の浸透や差別の解消には、なお多くの課題が残されている。作品づくりのプロセスにおいても、2023年春の初稿完成以降、シスジェンダーとトランスジェンダーのメンバーが対話を重ね、デベロップメントを行い、上演することになったそうだ。
配偶者から「性別を変更したい」と告げられる主人公・岳人（たけと）を橋本 淳が演じ、性別変更の意志があることを告げる友理（ゆり）は、前作『もはやしずか』に続き、加藤と橋本が絶対的な信頼を置く黒木 華が決定。また、2人の子供である真琴は、映像作品を中心に活躍し、今回の舞台出演で新たなステップを踏み出す中田青渚が演じる。
当事者と非当事者のあいだに存在する「壁」は、ジェンダーに加えて、あらゆる属性間に見られるもの。その壁を前に揺れながらも、対話を重ね、理解を深めようとする「Ally（アライ）」という立場を、創作を担うカンパニーとして明確に掲げながら本作を創り上げていく、とのこと。
また、公演ホームページでは、作者・加藤拓也、橋本 淳、黒木 華の3名と、映画文筆家・児玉美月、映画プロデューサー・谷生俊美、俳優・若林佑真による対談記事が公開される。
この対談では、非当事者である俳優が当事者を演じることについて、それぞれの立場からの解釈や考えが率直に語られており、作品に向き合う真摯な姿勢が全編にわたって記されている。
【あらすじ】
岳人と友理は共に仕事をしながら、真琴を連れて日本各地のホテルやロッジ等を転々としながら暮らしている。
ホテルに長期滞在中のある日、友理の誕生日を祝う為にレストランを予約していた岳人は、性別を変更しようと思っていると友理から告げられる。