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亀田佳明、竹下景子らのコメント&メインビジュアルなど公開 ダブルビルで上演の『ポルノグラフィ PORNOGRAPHY/レイジ RAGE』

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『ポルノグラフィ PORNOGRAPHY/レイジ RAGE』メインビジュアル

2025年2月~3月、シアタートラムにて上演される、『ポルノグラフィ PORNOGRAPHY/レイジ RAGE』のメインビジュアルと出演者コメント、公演詳細が解禁となった。

本公演では、世界の演劇界で注目されている劇作家サイモン・スティーヴンスの2作品を桐山知也の演出によりダブルビルで上演する。

『ポルノグラフィ』は、五輪開催決定に沸くロンドンを舞台に、2005年7月に発生した地下鉄・バス連続爆破テロ事件を題材に書かれた作品。被害者やその周辺の人々・実行犯など様々な人々の日常生活を、7つのオムニバス形式で描き出す。『レイジ』は2016年にハンブルグにて初演。2015年から16年へと移り変わるイギリスの都市の混沌とした大晦日の模様を捉えた、ジョエル・グッドマン撮影の写真から想を得た群像劇だ。

2021年にKAAT神奈川芸術劇場でリーディング公演として『ポルノグラフィ』を上演して好評を博した桐山が、今回、世田谷パブリックシアターの主催公演として『ポルノグラフィ』『レイジ』をダブルビルとして新たに上演。本作で満を持してシアタートラムでの初演出を果たす。

出演者は、亀田佳明、土井ケイト、岡本玲、sara、田中亨、古谷陸、加茂智里、森永友基、斉藤淳、吉見一豊、竹下景子という11人の個性溢れる実力派俳優たち。

そして今回、黒と黄色の非常に鮮明なコントラストを使い、孤立感や閉塞感を感じる危機感を漂わせたメインビジュアルが公開。黄色の線は規制線を意味しており、「黄色の線の内側に下がっていなければ」というキャッチコピーが書かれている。この言葉は、『ポルノグラフィ』の前書きとして書かれた作家の言葉。

「私たちの言葉はあなたには全く響かない。だから、分かってもらえるような言葉で話していこう。私たちの言葉は死んでしまった、でもこれから血を通わせ命を与えよう。
 地獄のようなイメージ
 沈黙している。
黄色い線の内側に下がっていなければ。」
(以上、戯曲より抜粋)
日常と非日常の境界線に引かれる黄色い線。この線は、『レイジ』の世界にも引き継がれていく。どんな公演になるのか、期待が高まる。

■第一幕【PORNOGRAPHY ポルノグラフィ】
2012年に開催されたロンドンオリンピックは、2005年7月6日にシンガポールで開かれたIOC総会で、立候補した5都市の中から採択された。
その翌日の7月7日、開催地に決定してお祝いムードに沸くロンドンで、地下鉄・バスの連続爆破テロ事件が起きた。56名の人生を一瞬にして奪い、世界中を震撼させた事件である。死亡者リストには実行犯4名の名前も含まれていた。
舞台は、都市で生活する人々の事件前と事件後の日常生活を、7つのオムニバス形式で描きだしていく。
いけないことと知りながら近親相姦の関係に陥っていく姉弟、報告書の作成に追われるキャリアウーマン、女性教師にしつこくつきまとう男子生徒、久しぶりに再会した元教え子と大学教授の一夜の顛末、孤独を愛する老婦人、そして爆破事件の実行犯。
だれもが都会の喧噪の中で孤独をかみしめている。
テロで消えた命の向こうには何があったのか。それぞれのドラマを通して見えてくるロンドン同時爆破事件とは何だったのか。
地下鉄ホームの黄色いラインで隔てられるかのような生と死と、行き場を失った現代人の孤独を描く、サイモン・スティーヴンスの意欲作。
■第二幕【RAGE レイジ】
一幕で地下鉄ホームに引かれた黄色いラインは、二幕の舞台では規制線と化している。
舞台は、2010年代の大晦日、とあるイギリスの主要都市。
アンモラルな饗宴を繰り広げる市民と、“取り締まり”の名の下に行われる警察の蛮行。
大晦日の都市を舞台に、町が徐々に泥酔と狂気に陥っていく様が刻々と描かれていく。
時計の針が12時を告げると、祝賀ムードは一転、人種差別、バイオレンス、愛欲の開放へと変わる。でもこの狂気の世界の向こうには、もしかしたら真実の救いがあるのかもしれない……。
大晦日という、ボーダーラインを越えていく時間帯の都市空間を舞台に、現代社会の縮図が濃密に描き出されていく。現代社会全体を糾弾するような骨太でエキセントリックなサイモン・スティーヴンスの問題作。

出演者コメント

■亀田佳明
2作品連続上演として執筆された脚本ではないのに、並べてみると不思議な繋がりを感じます。 語られる言葉は、市井に生きる人々の日常でありながらも詩的な暗喩も入り混じり世界が広がっていくようです。 演出の桐山知也さんと共演者の方々とシアタートラムにどのような劇空間を立ち上げていけるのか今から楽しみにしております。

■土井ケイト
世界がここまではちゃめちゃな今、この作品に出演できる幸せ、身が引き締まります。冬の澄んだ空気に包まれるような、それでいて暖かい桐山さんの作品がとても好きで、ずっと出演したかったのですが、ついに念願叶いました!どきどき。亀田さんはじめ何度かご一緒させていただいた大好きな俳優さんたち、初めてご一緒させていただく皆様も錚々たる顔ぶれで、とてつもなく楽しみです!

■岡本玲
初めてのサイモン・スティーヴンスの戯曲、初めましての桐山さん、ダブルビル作品、久々のシアタートラム、心強い共演者の皆さま。緊張と安心と未知のものへの興奮、そのバランスが今の自分にとても心地よく、2025年の幕開けがこの作品で幸せだなと感じています。世界に飲み込まれたり這い出たりしながら、今と地続きのそこにちゃんと存在できたらと思います。楽しみです。

■sara
二つの全く異なる作品ですが、同時上演だからこそ立ち上がる何かがあると思います。素晴らしい座組の皆さまと、サイモン・スティーヴンス戯曲の魅力を余すことなく伝えられるよう、お稽古に励みます!

■田中亨
演出の桐山さんをはじめ、サイモン・スティーヴンスさんの戯曲に挑戦できること、ダブルビル上演であること、今から稽古が始まるのをとても楽しみにしています。これまで共演させていただいた尊敬する先輩の方々と、初めてご一緒させていただく方々も共に作品作りできる事を嬉しく思います。よろしくお願いします!

■古谷陸
人間誰しもが抱えていて、他人には隠しておきたい孤独感や不安感、周りの環境への不信感、そんな様々な混沌とした部分を剥き出しにして挑まなきゃいけない2作だと感じています。それをとても怖くも感じていて、同時に楽しみにも感じています。演出の桐山さんと素敵な共演者の皆さんとどんな作品を生みだすことができるのか、私自身も期待に胸が膨らむばかりです。

■加茂智里
出演が決まった時から本当に楽しみにしておりました。
同時に『衝撃作』ということもあり、非常に綿密に役作りに挑むべきだという責任感と緊張感も強く抱きました。
演出の桐山さんをはじめとするカンパニーの皆様の感性をめいっぱい吸収したいと思います。

■森永友基
以前、KAATにて上演された桐山さん演出の『ポルノグラフィ』リーディング公演を拝見しました。
その時は、「これが実際に演劇として上演されたらどのように立体的になるのだろう? いつか見てみたい!」と思っておりましたが、今回念願叶って、その瞬間を創作段階から見届けられることになりました。
桐山さんの精緻な演出によって、この戯曲たちがどのように立ち上がっていくのか、とても楽しみです!

■斉藤淳
素敵な共演者の皆さんに、桐山さんの演出、そして会場は大好きなシアタートラム。この作品に参加出来る事を、大変光栄に思います。稽古が始まるのが今から楽しみで仕方ありません。素敵な作品になるよう、出演者の1人として全力を尽くす所存でございます。どうぞご期待下さい! シアタートラムでお待ちしております!

■吉見一豊
なかなかやっかいな戯曲ですねぇ。
そもそもひとりで戯曲読むのが苦手で、ただぼんやりとしたイメージしか持てず、ろくに語れることもない今現在であります。
今後、キャスト・スタッフと集い、一緒に戯曲を読み、話を聞き、稽古を重ね、さてどんなふうになって行くのか。
興味深いものとして舞台に立ち上がらせたい、それが観客の皆さまにも伝わればいいなぁと思っています。

■竹下景子
桐山知也 meets Simon Stephens 。しかもダブルビル! これだけで身体が震えます。歪な脆い今の(もしかして、もう壊れてる?)社会を切り取った演劇。亀田佳明さんをはじめ共演の皆様とも初めての出会いです。新しい扉の向こうに何が待ち受けているのか。(大谷翔平さんじゃないけど)ヒリヒリする来春です。どうぞよろしくお願いします。

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