雅楽師の東儀秀樹さん!超激レアなクラシックカーの話
カーマニアの安東弘樹が、これまた車が大好きな方をお迎えしてお送りする番組。
今週は雅楽師でクラシックカーマニアとしても知られる東儀秀樹さん。
今回はクラシックカーレースの魅力を伺いました。
東儀秀樹さん
日本で最も名の知られる雅楽師。
高校卒業後に宮内庁楽部に入り、雅楽演奏会などに出演するほか、海外での公演にも参加。
日本の伝統文化の発信と国際親善の役割の一端を担い、昨年12月には文化庁長官特別表彰が贈られました。
また多趣味の一面も知られており、クラシックカーレース参戦の他にも、バイク、陶芸、乗馬、クレー射撃などにも精通されています。
フェラーリディーノ(1970年式)
先週はクラシックラリーレース「ミッレミリア」にも参戦する1954年式のAC ACEについて伺いましたが他にも東儀さんはクラシックカーを所有されています。
そこで今週、まず紹介いただいたのは1970年式の「フェラーリ・ディーノ」。
スポーツカーらしいコンパクトなサイズで理想的な流線型の黄色いマシン。
そのフォルムに一目惚れして頑張って探して手に入れたそうです。
イタリアのクラシックカーレース「ミッレミリア」に出られる車じゃないけど、わざわざ故障するリスクを持ちながらそれを選ぶというのが、本当の車好きの証じゃないかと思っていると語ります。
フェラーリなのにスピードを目的とした車じゃないので扱いやすく、個体の「可愛さ」を楽しみながら愛でているそうです。
MG-TD(1953年式)
1950年9月に英国MG社が発売したオープン2シーターの「MG-TD」。
4年の販売期間中に約3万台が生産された1.25リッターの54馬力のエンジンを搭載したクラシックカーです。
この個体をレース仕様にカスタムしたそうで、なんとドアも開かないので跨いで乗るしかなく、さらにホロもつけられない。
フロントウインドウも最小のものがついているだけという独特なフォルム。
ちなみにこのマシンでもラリーに参戦したことがあるそうで、最高位で3位とか4位とか。なんと息子もコ・ドライバーとして参戦し、完璧な仕事をしてくれたとベタ褒めです。
さらにこの車の思い出を伺うと、なんと最近免許を取得した息子さんの「仮免許練習カー」だったという衝撃的な話。
この独特なフォルムに「仮免許」のプレートを貼って、公道練習をしていたそうで、これまたびっくりな話ですよね。
メルセデス AMG E500 6.0(1993年式)
東儀さんが所有する車で最も年式の若い車が1993年式の「メルセデス AMG E500 6.0」。
これはE500を6リッターにメーカーカスタムした、ジェントルなセダンに似合わず暴力的な速さをウリにしたマシンで、およそ10年前に購入したそうです。
このマシンは3年間ほどしか作っておらず、全世界で270台ほどの生産台数。
さらに日本国内に正規輸入されたのは17台ほどという話も。
超激レアな車であり、これは修理して乗り続ける価値があるとも語ります。
ちなみに東儀さんはレコーディングした後、この車でサウンドチェックをしているそうです。
東儀さんの楽曲はメルセデスを通じて生まれているんですね。
クラシックカーが与えてくれた影響
65歳の東儀さんでもこの世界はまだまだ若造。
クラシックカーレースには70代、80代でもガンガン生きて、積極的にカッコよく車を操る人がたくさんいる。
ああいう領域に行きたいと語ります。
この歳になっても憧れることができる世界、上を見ることができる世界。
それがクラシックカーレースの魅力。
とても素晴らしい環境に身を置いていると語りました。
(TBSラジオ『GARAGE HERO’s~愛車のこだわり~』より抜粋)