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【大相撲】横綱昇進力士の直前3場所成績を比較、豊昇龍の33勝は「準ずる成績」なのか?

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イメージ画像,ⒸJ.Henning Buchholz/Shutterstock.com

初場所で優勝決定巴戦を制し2回目の優勝

大相撲初場所で優勝した大関・豊昇龍(25=立浪)の横綱昇進が事実上、決まった。29日に行われる日本相撲協会の臨時理事会での承認を経て、正式に第74代横綱が誕生する。

初場所は9日目に3敗を喫し万事休すかと思われたが、諦めることなく10日目から土つかず。千秋楽で琴櫻を下して優勝決定巴戦に進むと、金峰山、王鵬に連勝して9場所ぶり2回目の賜杯を手にした。

横綱になるには「2場所連続優勝か、それに準ずる成績」と定められている。2024年11月場所を14勝1敗で制した琴櫻も初場所で綱取りが懸かっていたが、まさかの負け越し(5勝10敗)。結果的には11月場所で13勝2敗だった豊昇龍が綱取りに成功した。

横綱昇進に際しては「準ずる成績」という曖昧な表現がたびたび物議を醸してきた。最近の横綱昇進力士直前3場所成績は下の通りとなっている。

近年、勝利数が最も少ない稀勢の里でも36勝

表の通り、豊昇龍は3場所前は8勝しかしておらず、3場所合計で33勝。これは大関昇進の目安とされる勝利数だ。

最近で最も少なかった武蔵丸でも34勝だったが、2場所連続優勝している。なかなか横綱に昇進できなかった貴乃花は2場所連続全勝優勝して3場所合計41勝を挙げ、横綱になるまでに7回も優勝してようやく認められた。

2場所連続優勝せずに横綱になった中で、勝利数が最も少ない稀勢の里でも36勝9敗。「準ずる成績」がいかに曖昧かを物語っている。

豊昇龍は近年で最も少ない勝利数で横綱となるが、横綱・照ノ富士が初場所中に引退し、日本相撲協会は春場所以降の横綱不在を避けたい思惑があったのかもしれない。琴櫻が負け越して綱取りに失敗したことも、結果的に豊昇龍の横綱昇進を後押ししたのではないか。

豊昇龍は2024年11月場所の13勝2敗が最高成績。東前頭6枚目だった2022年初場所から3年間、一度も負け越していない安定感は誰もが認めるところだが、横綱としては物足りなさが残ることも否めない。

ただ、歴史をさかのぼると、「柏鵬時代」を築いた後の名横綱・柏戸が1961年に3場所合計33勝で横綱に昇進した例もある。

豊昇龍の叔父・朝青龍は歴代4位の25回優勝。これからは同じ横綱として、さらに比較されることが増えるだろう。

闘志あふれる取り口と愛くるしい笑顔のギャップは人気が出る要素。叔父のようなヒールではなく、愛される横綱として角界を引っ張る存在となれるか。今後の活躍が期待される。

【関連記事】
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記事:SPAIA編集部

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