『デッドプール&ウルヴァリン』、「バンビの母親を撃った猟師とデッドプールの2人芝居」をライアン・レイノルズが提案していたが当然NGだった
『X-MEN』ユニバースのとウルヴァリンがに乱入参戦を果たした『デッドプール&ウルヴァリン』では、マルチバースを題材とした数々の夢の共演が実現したが、その準備過程ではさまざまな試行錯誤があったようだ。デッドプール/ウェイド・ウィルソン役での主演と製作を兼任したライアン・レイノルズは、物語が出来上がるまでの奇想天外なアイデアを米の企画にて語っている。
『デッドプール&ウルヴァリン』は、ウルヴァリン役を卒業していたヒュー・ジャックマンが再演を承認したことで、物語の方向性が大きく決定づけられたことが知られる。レイノルズによれば、ジャックマンの復帰が正式に決まるまでの間、約1年半にも及んで様々なアイデアをマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギに持ちかけていたという。
「ひとつは、特殊効果も衝突も一切ナシのサンダンス映画。それから、バンビの母親を射殺した猟師と僕の2人芝居も提案しました。そしたら“バンビはやらないよ、ライアン”と回答が返ってきて」と、この度レイノルズは語っている。レイノルズは過去にも、インディ映画の登竜門として名高いサンダンス映画祭に出品されるような予算1000万ドルを下回る小規模の物語を考案していたと語っていたことがあった。
また「バンビ」ネタについてレイノルズは、製作準備中に「対処すべき最初の議題:バンビの母親を殺した奴を探し出すこと」とSNSにことも。当時は意味不明だったが、どうやらレイノルズの中ではバンビの母親を殺した猟師をデッドプールが探し出すという物語をアイデアの一つとして検討してたようだ。今改めて考えてみても意味不明ではあるが。
やがてウルヴァリンの登場が決定してからは、デッドプールとウルヴァリンがそれぞれの目線から一つの出来事に挑んでいく『羅生門』スタイルの物語も提案したが、こちらもファイギによって却下された。最終的に、デッドプールとウルヴァリンが喧嘩をしながら虚無の世界の冒険を通じて世界の崩壊を防ぐ物語となったが、これが大ヒットに繋がり、全世界13億ドル超の興収を記録。マーベル映画の人気低迷に歯止めをかけてみせた。
「実現させるまで、嘘でも自信があるように見せないといけない」と、レイノルズは無謀な企画をやり遂げた教訓を語っている。「人生はTEDトークじゃない。ぶっつけで行かなきゃ」。
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