余ったおでんでつくる「おでんの卵とじ丼」の調理方法
今回は余ったおでんを使った卵とじ丼の調理方法を紹介しよう。親子丼やカツ丼のように楽しめる。カレーライス、お茶漬けなど、おでんのリメイク料理はさまざまな種類が生み出されている。今回は親子丼やカツ丼をモチーフに、おでんを卵でとじた丼料理を紹介したいと思う。
揚げ蒲鉾(さつま揚げ)を使った丼料理
「おでんはおかずになるか」論争、つまり「おでんと白米は合うのか」という議論がたびたび話題になるが、今回紹介する料理は白米に合うと断言できる(丼物なので当然だが)。家にある材料で調理も簡単なので、ぜひお試しいただきたい。
おでんの丼はあまり見かけることはないが、揚げ蒲鉾(さつま揚げ)を使った料理は意外と多くある。蒲鉾のメッカである神奈川県小田原にはさつま揚げを使ったカツ丼が存在し、新宿区上落合にある『手打ちうどん さぬき』(新宿区上落合1丁目30-16)の西郷丼も同じくさつま揚げを使う。また、SNSでも多くの人たちが似たような料理をつくっている。
吉祥寺の名店である『塚田水産』では、すり身に衣をつけて揚げた吉祥寺揚げを使った卵とじ料理を店員の方がおすすめしていた。さくさくとした衣と相まって、本家のカツ丼に引けを取らない味わいとなっている。
簡単でおいしい! おでんの卵とじ丼の調理方法
ここからは調理方法を紹介していこう。材料は余ったおでんと卵、玉ねぎ、割下用の調味料だけだ。
以下は2人前を想定しているので、人数によって調整してほしい。
余ったおでん(種) 卵:2個 玉ねぎ:1/2〜1/4個(大きさや好みで調整) おでん汁:100ml(1/2カップ) 醤油:大さじ1 みりん:大さじ1 料理酒:大さじ1 砂糖:大さじ1
最初に割下の材料を混ぜておこう。おでん汁、醤油、みりん、料理酒、砂糖を器に入れて、よくかき混ぜる。こうしておくことで、鍋で合わせるよりも余裕をもって調理できる。
玉ねぎは皮をむいて、根元を切ってから繊維に沿って縦に薄切りする。このとき、根元をすこし残しておくと崩れにくく切りやすい。
余ったおでん種を食べやすい大きさに切る。好みによるが、1.5〜2cmくらいを目安にするといい。揚げ蒲鉾やちくわだけでなく、大根や玉子を入れてもいい。白滝は結び目を解き、適当な長さに切っておく。
鍋に割下の材料を入れて、一煮立ちさせる。ぐらぐらしてきたら中火にする。
玉ねぎを入れて、しんなりするまで2〜3分ほど煮る。重ならないように平らに整えよう。
おでん種を投入し、蓋をして2分ほど煮る。面倒なら、玉ねぎを入れるタイミングでおでん種も一緒に煮てもかまわない。
卵を溶いて鍋に半分ほど流し入れ、蓋をして2分ほど煮る。完全に固まり切らないうちに次の工程に移るといい。
最後に残りの卵を入れ、弱火もしくは火を止めてふたたび蓋をする。予熱で卵が半熟になったら完成だ。炊き立てのごはんにのせていただこう。
好みで刻み海苔や三つ葉、さやえんどうなどを加えるとさらにおいしくなる。見栄えもぐんとよくなるのでひと手間かけるといいだろう。
入れる具材によって味が変化するので、いろいろと試してみると面白い。おでん種は意外に薄味に感じるので、濃いめの割下とよく合う。ぱぱっと簡単につくれるので、ぜひ挑戦していただきたい。
取材・文・撮影=東京おでんだね
東京おでんだね
東京のおでん種・蒲鉾・練り物の魅力を紹介
「おでん種やさんでおでんを買って、家で調理して食べる」文化を盛り上げるべく、都内各地を奔走中。ビジネスでなく趣味でちまちま活動しています。