猫が『カーテンの裏』に隠れているときはどんなキモチ?考えられる5つの心理 お尻が出てても隠れているつもり?
猫が部屋の中で隠れる理由
姿が見えないという意味で「隠れる」という言葉を使う場合、意図的に身を隠している場合と、たまたま姿が見えない場所に居ただけの場合があります。猫の場合も同じで、「見つかりたくない」と思って隠れている場合と、たまたま見えない場所にいただけだという場合が考えられます。
よく猫が隠れている場所の一つに、カーテンの裏があります。カーテンは風でヒラヒラしたり、生地に爪が引っかかりやすくカーテンレールがあるという形態的な特性もあり、子猫がよくよじ登って遊ぶ場所でもあります。
このように猫を惹きつける要素が満載のカーテン裏。そこに猫が隠れるとき、一体どのような気持ちでいるのでしょうか。
猫がカーテンの裏に隠れているときの気持ち
1.警戒して隠れている
猫にとって、縄張りの中に入ってきた見知らぬ人は不審な侵入者です。力自慢の猫は別かもしれませんが、大抵の猫は警戒心が高いので、まずは隠れて相手の様子を探ることが多いです。そのような場合に、玄関から離れた場所にあり、簡単に姿を隠せるカーテンの裏に逃げ込むことが多くなるようです。
来客以外でも、突然の大きな物音など、室内で何か異変が生じた場合は、カーテンの裏に逃げ込むこともあるでしょう。
2.獲物を待ち伏せしている
現代の猫にも、狩猟本能が残っています。本来、猫は遊びを通して狩の技を磨きます。そのため、現代の猫たちも狩ごっこという遊びを通して狩猟本能を満たし、ストレスを発散しています。
多頭飼育の場合は一緒に暮らしている猫が、単頭飼育の場合は飼い主さんご自身が獲物になりやすいです。猫が獲物を待ち伏せする格好の場所として、カーテンの裏が選ばれることも多いようです。簡単に隠れられ、近くを通りかかった獲物にすぐに飛びかかれるカーテンの裏は、まさに格好の狩り場だと言えるでしょう。
3.外の景色を見ている
窓の外の景色は、人や車が行き交ったり鳥が訪れたりと、室内では体験できない、猫を惹きつける魅力に満ち溢れています。また窓の隙間から、外のニオイを嗅ぎ取れることもあるでしょう。カーテン裏である窓辺は、猫にとって格好のビューポイントなのです。
カーテンの隙間からお尻やしっぽがはみ出してしまっている場合、猫は外の景色に夢中になっているのかもしれません。元々身を隠す意思もないため、丸見えのお尻やしっぽには無頓着なのでしょう。
4.温度感が心地よい
窓辺の環境に惹かれてカーテン裏に入り込んでいる場合もあるようです。夜のガラスのひんやりとした感触や昼間の日差しの暖かさが心地良くて、カーテン裏でくつろいでいるという訳です。この場合も、お尻やしっぽがカーテンの隙間からはみ出していても、気にしないかもしれません。
5.包み込まれる狭さが心地良い
猫は、自分の体がすっぽりと包まれてしまうような狭い場所を好みます。段ボール箱や引き出しの中、畳んだ布団の隙間などに入り込むことが多いのも、すっぽりと包まれるような狭さの心地よさが原因だと考えられています。カーテン生地や窓ガラスなどに挟まれた狭さが、猫にとっては心地良いのかもしれません。
猫が隠れて見つからない場合の対応
猫が隠れる場所は、カーテンの裏だけとは限りません。特に、警戒して身を隠そうとしている場合は、もっと暗くて狭い、閉鎖的な場所を選ぶことが多いでしょう。なぜなら、カーテンの裏は外からだと丸見えになるため、猫には隠れていると感じられないこともあるからです。
もし愛猫の姿が見えなくなってしまい、いつも隠れているカーテンの裏を覗いてもいなかった場合には、どこかの隙間に入り込んで出られなくなっている可能性も考慮し、居場所を見つけることが大切です。
その場合、大きな声で名前を呼ぶのは逆効果になることがありますので注意しましょう。飼い主さんの緊張が伝わり、猫を怖がらせてしまうこともあるからです。穏やかで優しいトーンの小さな声で、名前を呼びながら探すと良いでしょう。
特に危険な状態でなければ、自分から出てくるまでそっとしておいてあげて問題ありません。できれば、猫が入り込みそうな危険な隙間は塞ぎ、安全な猫専用の隠れ家をいくつか設置しておくと良いでしょう。いざというときに愛猫が身を隠して気配を消してしまっても、すぐに安全を確認できるので安心です。
まとめ
カーテンの隙間からはみ出しているお尻やしっぽを見て、「これで隠れているつもりなのかなぁ」と思わず頬が緩んだ飼い主さんも多いのではないでしょうか。そんな場合、猫は窓から見える景色に夢中になったり、心地よくてくつろいだりしているのかもしれません。
私たちは、猫がカーテンの裏にいると「隠れている」と思ってしまいがちです。しかし、猫は外の景色を楽しんだり、日差しにまどろんだり、狩ごっこに興じているのかもしれません。その場合は、愛猫に自由を満喫してもらいましょう。