殺人鬼ミッキーマウス『Screamboat』過激予告編 ─ 蒸気船ウィリーの怪物、船底から出現
『蒸気船ウィリー』(1928)ミッキーマウスの著作権が失効した翌日に発表されたホラー映画『Screamboat(原題)』の予告編が米国で公開された。
本作は『蒸気船ウィリー』版のミッキーマウスが、2024年1月1日をもってパブリックドメイン化したことで登場したホラー転用企画のひとつ。深夜のニューヨークを航行する蒸気船内を舞台に、イタズラ好きのネズミが乗客たちに襲いかかるホラー・コメディで、ウィリー(ミッキーマウス)役を『テリファー』シリーズの殺人鬼アート・ザ・クラウン役で知られるデヴィッド・ハワード・ソーントンが演じる。
予告編は、出航直前の船で老人が警告する場面から始まる。「この船は呪われている、みんな死ぬんだ」という老人を、救急隊員らしい女性は「先週もそう言ってたでしょう。その前の週も……」とたしなめる。しかし、老人は「話を聞いたことがある。“蒸気船ウィリー”の船底にひそむ怪物の話を……」。
老人の警告は現実になる。毛むくじゃらの“ウィリー”は乗客を次々に襲い、船内はたちまちパニックに陥った。「大変だ、巨大なネズミがいる」「短パンに帽子の、悪魔のようなネズミだ」。血しぶきが散り、悲鳴が響き渡る。「私たちの世界は最悪。でもウィリーの世界は、この星で一番幸せ」。
映像の最後には、血まみれの男性が何かを指さしながら「小さな世界だ(It is a small world after all)」と一言。ウィリーがミッキーマウスを思わせる甲高い笑い声を響かせて終わる。
監督はドクター・スースの児童書『いじわるグリンチのクリスマス』をホラー魔改造した『The Mean One(原題)』(2022)のスティーブン・ラモルテ。製作は『テリファー』シリーズのスティーヴン・デラ・シャラ&マイケル・レヴィ。コンセプト・アーティストは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)のクリスチャン・コーデラ、クリーチャー・デザインは「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」(2021-2022)のQuantum Creation FXが務める。
なお『蒸気船ウィリー』版ミッキーマウスのホラー映画には、本作と『マッド・マウス ~ミッキーとミニー~』(2025年3月7日公開)の2本がある。クリーチャー路線の本作に対し、『マッド・マウス』には人間がミッキーのマスクを被っただけの、よりわかりやすいデザインの殺人鬼が登場する。