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【急げ】ローソン限定ブルックラディのハイボール缶が美味いぞ! 「ザ・ラディ・ハイボール / THE LADDIE HIGHBALL」

ロケットニュース24

2025年9月23日から、ローソンで激アツな限定ハイボール缶の販売が始まった。その名も「ザ・ラディ・ハイボール / THE LADDIE HIGHBALL」。値段は600円。

アイラモルトの中でも際立つ特徴を持つ、ブルックラディのハイボール缶だ……! ウィスキーおじさんの私も楽しみすぎて徹夜してしまった。最速でゲットしてきたので、さっそく飲んでみよう。

・ブルックラディ

ブルックラディは、スコットランド北西部のアイラ島にある蒸留所の1つ。島で作られるウィスキーは一般的にアイラモルトと呼ばれる。

アイラモルト自体は多くの蒸留所のボトルがその辺で買えるし、お店でも飲めるので珍しくない。特にラフロイグとボウモアは日本のサントリー傘下ゆえなのか、バーなどで見かけやすい気がする。

風味は蒸留所によっても、また、同じ蒸留所でもブレンド次第で大きく異なる。しかしおおむね共通するのは、とてもスモーキーであるという点。口に含むと、力強く煙たい香りが鼻に抜けていく。

煙たい香りと言っても、例えば火事のそれと線香のそれでは異なるように、色々ある。私個人の感覚としては、アイラモルトから感じられる
“煙たい香り”の方向性には、深みと丸みがあり(恐らくこれがピーティーということではないかと、私は解釈している)、正露丸のような心地よい薬品臭が含まれがち。

このスモーキーさは、麦芽を乾燥させる工程で泥炭(ピート)を燃料に使うためつくとされる。しかしその特徴は、全てのアイラモルトに当てはまるわけではない。

何事にも例外というのはある。今回ローソンでハイボール缶になったブルックラディのボトルもそう。

ローソンによると、今回ベースになったのは、ブルックラディの「THE CLASSIC LADDIE」で、缶はローソンのためのオリジナルブレンドだそう。

この「THE CLASSIC LADDIE」はノンピート。つまり製造途中でピートを使用していない。ゆえにアイラモルトの一角ながら臭くなく、フレッシュでフルーティな味わいで、飲みやすさが人気。

・白濁

前置きはこれくらいでいいだろう。まずは外観をチェック。成分はモルト、グレーン、炭酸。そして8%の濃度。

おや? グレーンが入っている。ベースの「THE CLASSIC LADDIE」はモルト100%。しかしこいつはグレーン入り。なるほど。オリジナルブレンドということだが、思っていた以上にがっつりオリジナルな可能性。

いざ開封! 香りは……そんなに主張してこないな。缶からはそんなに香らないタイプか?

炭酸の強度は強くも弱くもなく、普通な感じで、ブルックラディらしい薄い色合い。

これについて言及すると荒れることもあるが、この世のウィスキーは基本的に着色されている。してないウィスキーは、そこをウリにしていたりするため、非着色をアピールしがち。

ブルックラディも非着色系で、公式HPではcolouring freeを謳っているぞ。ところでグラスの中の液体だが、けっこう白濁している

このけっこうな白濁はブルックラディみがある。ベースの「THE CLASSIC LADDIE」はnon-chill filtered、つまりウィスキーの製造過程で、冷却後に濾過していない。略してノンチルとかいう。

ウィスキーには原料や樽から色々な成分が溶け込むが、低温になったり度数が下がると油脂など析出してくるものがある。多くのウィスキーでは濾過して取り除かれるが、その取り除かれる物質由来の味わいは失われる。

逆に濾過しなければ、その辺の味わいも楽しめるということ。まあ、ウィスキーは基本的になんでも度数が下がる(加水するなり、アルコールが飛ぶなり)と白濁するものだが、ノンチルは濾過したものより白濁しがちな傾向があると思う。

缶になってもちゃんと白濁するんだなぁ。ちょっと感心してしまった。

・いい香り

まずはグラスから飲んでみると……おぉ! まず香りだ。開栓時には貧弱だったが、グラスに入った途端にスミレとかラベンダーみたいなのが咲き誇ったぞ! これは、けっこうブルックラディでは!?

そして味わいは……軽いぞ!! そして爽やかだ……。これほどの軽やかさは、オリジナルの「THE CLASSIC LADDIE」に無いものだと思う。グレーンの影響だろうか?

しかし薄っぺらいのではない。油脂がけっこう入っているのだろうか。粘度と厚みがある。いいですね。そしてコクっとした穀物らしい甘み。

ようし、残りは缶からダイレクトにいこう。飲むと……おぉ、缶から直も良いな。風味がパキっとした感じになった。しかし香りは弱まってしまった。

私は缶から直の味わいと、グラスに入れた時の香りが好きだ。ゴリゴリの一歩手前くらいまで冷やした状態で、まずは缶から飲んで炭酸の爽快感とライトながらも厚みのある味わいを舌にまとい、温度が高まってきた半分以降はグラスに入れて、香りも楽しみつつ飲むのがいいかもしれない。

ということで、ローソンの「ザ・ラディ・ハイボール / THE LADDIE HIGHBALL」。間違いなく素晴らしいハイボール缶に仕上がっている!

コンビニで買えるハイボール缶の中ではトップクラスの仕上がりだと思う。まず香りは、缶にもかかわらずだいぶブルックラディしている。ここは凄いポイントだと思う。

しかし600円なので、もう少し欲張りたい。味に元のブルックラディの持つパワーをアドしたい感情を否定できない。悩ましいラインだ。

いやしかし、最近のローソン限定ハイボール缶のセンスが良すぎる気がする。ブルックラディと縁ができたなら、次はオクトモアとか出すべき。

参考リンク:ローソン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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