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伊藤銀次とウルフルズ ⑭「SUN SUN SUN '95」MV監督は竹内鉄郎でマドンナが渡辺満里奈!

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1995年07月19日 ウルフルズのマキシシングル「SUN SUN SUN '95」発売日

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ラブストーリー仕立ての「SUN SUN SUN '95」プロモーションビデオ


ウルフルズのストーリーを語るときに絶対に欠かせないのが、のちに「ガッツだぜ‼」で世間をあっと言わせることになる、竹内芸能企画の竹内鉄郎君だ。「大阪ストラット・パートⅡ」のプロモーションビデオで見せてくれた彼のその意表をつくセンスと才能はすばらしくて、このあたりから「ガッツだぜ‼」につながっていく、これでもかこれでもかというアイデアが充満した、怒涛のPV攻撃が始まってきたのだった。

1995年の夏に向けて制作された「SUN SUN SUN '95」も、強力な助っ人の徳武弘文君の協力もあり無事完成、いよいよリリース前にプロモーションビデオの制作が始まることとなった。イマジネーション豊かな竹内君が考えてくれたのは、とある田舎町のライブハウスに東京からウルフルズというバンドが演奏にやってきて、そのライブを観に集まった現地の若者たちが繰り広げるヒューマンでちょっぴりコミカルなストーリー。

ウルフルズのメンバーは本人役とお客さん役の二役を演じるとのこと。そしてそこにたまたま東京から遊びに来ていたかわいい女の子のことを現地の若者役のトータスが好きになるというちょっぴりラブストーリー仕立て。トータスからその話を聞いた時、今回も​​「大阪ストラット・パートⅡ」に負けず劣らずおもしろくなりそうな気がしてきた。

マドンナ役は渡辺満里奈


そこでトータスの相手役の、ビデオの中では “マドンナ” と呼ばれている女の子は誰にやってもらうのがいいでしょうねという相談が彼からあった。その言葉を聞いたその時、すぐに頭に浮かんだのは、タレントでシンガーの渡辺満里奈さんだった。僕がウルフルズと関わってぼちぼち1年になろうとしていたその頃、あれほどほとんど名前すら知られていなかった彼らの人気や評判が少しずつじわじわじわじわ上がってきていた。僕の耳にいろんなところからそんな風の便りが伝わってきたのだが、うれしいことにその中に、満里奈さんがウルフルズの大ファンだという情報があったのだ。

そこでトータスにダメ元で彼女にマドンナ役をお願いしてみたらと提案してみたら、なんと彼女は快諾。このプロモーションビデオにすばらしい華をそえてくださり、いままでにはなかったスペシャル感を提供してくださった。う〜ん、なんでも言ってみるものだ。満里奈さん、Thank you so much !! ありがとうね! そしてさらに加えて、このプロモーションビデオが、僕にとって今までにない特別なものになるもうひとつのとんでもない出来事が。

伊藤銀次にも出演依頼


なんと、竹内君から僕に対しても出演依頼があったのだった。僕が依頼された役は、ちょっと『巨人の星』の星一徹を思わせる、そのライブハウスの店長役。あくまでこのプロジェクトに関しては表に姿を表さない “黒子” としていたかった僕としては即座に返事はできなかったが、竹内君の “ぜひぜひ、どうしても” という熱いコールに心動かされて出演を引き受けることにした。

それまでポリスター時代や東芝EMI時代にアーティストとして何本も自分の曲のプロモーションビデオに出演してきたが、今回のようにセリフつきで、誰か自分と違う人間の役を演じるのはこれが初めて。新しい経験に対するワクワクとはたして僕にできるのかなという戸惑いを同時に抱いたまま撮影に挑んだのだが ...。

いやはや自分でも驚いた。撮影がはじまってみれば、戸惑いなど微塵も見えない怪演ぶり。“ウルフルズ、こいつら本物だ” という竹内君から指定のあったセリフや動きだけじゃなく、台本にもなかったセリフや、その場で思いついたアドリブで、手元にシンクがあるわけでもないのに、何か洗い物をしている仕草なども自然に出てくる始末。ははは、自分でも気がついてなかったが、やっぱり僕のなかにも浪速のエンタメ魂があるんだということを再発見させられたね。とはいえ僕としてはあれが精一杯。名演技だったのか迷演技だったのかはごらんになったみなさんの判断に委ねたいところだ。

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