自律神経の観点からみた「タバコがNG」な理由とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話】
血流悪化とニコチン依存を招く
「イライラしたときにタバコを吸うとすっきりする」とか、「タバコを吸い込むと深く呼吸ができて落ち着く」 など、とかく喫煙者はタバコでストレスを解消しようとしますが、本当にそれは可能なのでしょうか?答えはノーです。
タバコに含まれるニコチンは交感神経を過度に刺激し、心拍数の増加や血圧上昇、さらには血管を収縮させる作用があります。結果、血流が滞って血液がドロドロになり、内臓の働きが低下して生活習慣病を引き起こす原因に。交感神経が過剰に優位になるので、もちろん自律神経のバランスにも悪影響を及ぼします。
ではなぜタバコを吸うとイライラが収まるのでしょうか。それは、ニコチンによる依存症状が関係しています。タバコを吸い続けると脳がニコチンに依存し、ニコチンが切れると今度は脳がニコチンを要求して落ち着かなくなりイライラが始まりります。
そんなときにタバコを吸うと脳が満足し、あたかもストレスが解消されたかのように感じるのです。つまり、タバコはストレスを解消するのではなく、むしろ 〝ニコチン切れ〟 というストレスの原因。タバコを吸うことでは、決して日常のストレスを解消することはできません。
肺がんをはじめとするがんとの因果関係も実証されているので、百害あって一利なし。たまの喫煙も依存につながるので、タバコは絶対に避けましょう。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』 著:小林弘幸