磯子区の旧松野家住宅 国登録有形文化財登録へ
磯子区滝頭にある「旧松野家住宅主屋」「旧松野家住宅表門及び塀」がこのほど、国登録有形文化財(建造物)に登録される見通しとなった。
同住宅は、堀割川の西側に位置する地主の本宅。個人が所有し、一般公開はされていない。主屋は1930(昭和5)年頃の建築で、72年に増築された。寄棟造桟瓦葺の平屋建で、正面東寄りに入母屋造の玄関があることなどが特徴。良材を用いた近代和風住宅として造形の規範となっている。一方、表門及び塀は32年頃の建築。表門は切妻造桟瓦葺で二段に腕木を重ね、両脇に延びる塀は桟瓦葺で表門と揃えて二段に腕木を重ね、歴史的な景観を伝える。
国の文化審議会が、3月に開催された同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、同住宅主屋と表門及び塀を登録するように文部科学大臣に答申した。夏ごろに告示され、正式に登録される見通し。
市内で49件に
今回の2件が答申の通り告示されると、横浜市内の国登録有形文化財(建築物)は合計で49件となる。これまでに磯子区では宮下家住宅主屋、金沢区では金澤園と旧長濱検疫所一号停留所(厚生労働省横浜検疫所検疫資料館)が登録されている。