【藤沢 学びスポットレポ】藤澤浮世絵館 - 自分の手で浮世絵を摺ってみよう!
日本を象徴する伝統文化であり、歴史を紐解くヒントとなる浮世絵。
それを身近に感じながら、楽しく学べる場所に行ってみました。
「藤沢市藤澤浮世絵館」をご存じですか?
画像出典:湘南人
今もなお訪問者が絶えない名所を多く有する藤沢市は、江戸時代には東海道藤沢宿がおかれ、時宗総本山清浄光寺(遊行寺)が立地するほか、江ノ島や大山といった信仰・行楽地の入り口として栄え続けてきました。
そのため、名所や伝説に根ざした多くの浮世絵が描かれ、当時の地域文化を伝える貴重な資料となっています。
こうした浮世絵コレクションをはじめとする郷土資料を見ることができるのが、ココテラス湘南7階にある「藤澤浮世絵館」です。
今回初めて訪問し、想像以上に楽しめる場所だったためレポートしたいと思います。
浮世絵の摺り体験ができる!
画像出典:湘南人
訪問のきっかけは、小学生の息子が学校で浮世絵の摺り体験をしてきたこと。
「とても楽しかったので浮世絵館でまたやりたい」と言うのです。
実は浮世絵館では毎週日曜日の13:00から、浮世絵の摺り体験を実施しています。
参加費は無料。
小学校などへの出張体験も時々行っているとのことです。
早速体験コーナーにお邪魔しました。
エプロンをお借りしたら、二種類の絵柄から一つを選びます。
画像出典:湘南人
まずは木版にブラシで色を塗っていきます。
一連の方法は江戸時代から変わらないそうですが、当時は顔料だったのが今は水彩絵の具を使用しています。
手や服についてもすぐに洗い流せるからです。
画像出典:湘南人
続いて和紙が出てきました。
この和紙は3ヶ月も前から濡らした状態で保管されており、しっとり水気を持っています。
そうすることで色が浸透しやすく、またこする際に動きにくくなるメリットがあるそうです。
木版には「見当」という印が付いており、和紙の角をそれに合わせます。
現代の「見当はずれ」「見当ちがい」などで使う「見当」は、浮世絵の印刷用語が語源となった言葉なのです。
そんな豆知識も教えていただきながら、和紙の上をバレンでこすっていきます。
まんべんなくこすったら、和紙をはがします。
二色刷りのデザインを選んだので、ピンクに続いてブルーでも同じ作業をして…
画像出典:湘南人
歌川国芳の「東海道五十三対石薬師」のできあがり。
とても綺麗なピンクのグラデーションを表現できました!
すごろくがオススメの体験コーナー
さらに、作品解説をしてくれる「絵解きコーナー」や、
画像出典:湘南人
昔の写真が立体的に見える「立体写真体験コーナー」、
画像出典:湘南人
「覗き眼鏡(のぞきからくり)」など、さまざまな体験が用意してあり、子ども達も飽きることなく見て回ることができました。
画像出典:湘南人
一番盛り上がったのは「浮世絵すごろく」。
画像出典:湘南人
東海道の名所を巡ってゴールの京都を目指すなんとも渋いすごろくなのですが、家族みんなが気に入り、税込250円で販売していたため購入して帰りました!
知っている地名や初めて知る地名に、ところどころ書かれた名産品がとても興味深いのです。
他にも、絵葉書やクリアファイルなどオリジナルグッズが充実していました。
画像出典:湘南人
浮世絵をわかりやすく学べる企画展示
画像出典:湘南人
企画展示コーナーは約2ヶ月ごとに入れ替わり、現在は「東海道中膝栗毛 江戸のコメディアン弥次さん喜多さん」を展示中です。
作品名はよく知っていますが、「膝栗毛」とは一体何なのか、どういうストーリーなのか、初めて詳しく知ることができました。
画像出典:湘南人
細かく描き込まれた愛嬌のあるイラストに、現代でも笑えるエピソードが満載で、浮世絵の世界がこんなに面白いものだと思いませんでした。
画像出典:湘南人
画像出典:湘南人
ところどころに貼られた弥次さん喜多さんのイラストがかわいくて、展示の仕方にも工夫がありました。
入場は無料!気軽に訪れて
定期的に学芸員の方による解説講義や、ワークショップなども開催しているので、要チェック。
浮世絵に興味がないという方でも、昔の藤沢の様子を知れたり、企画展はエンターテインメントとして楽しめたりするので、行って損はないと思います。
何より入場無料ですので◎
家族で行っても一人でじっくり見回っても楽しめること間違いなしです。
藤沢市藤澤浮世絵館
営業時間
10:00〜19:00(入館は18:30まで)
※浮世絵摺り体験は毎週日曜日13:00~17:00
休館日
月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日)、年末年始( 12 月 29 日~ 1 月 3 日)、展示替え等のため臨時休館日あり
入場料
無料
アクセス
辻堂駅北口より徒歩5分
住所:神奈川県藤沢市辻堂神台二丁目 2 番 2 号ココテラス湘南 7 階
駐車場:なし