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犬も『天候や気圧の変化』で体調を崩すの?気圧でダウンしているときにみせる5つのサインとは

わんちゃんホンポ

気圧による不調は「自律神経の乱れ」が原因

犬が天候や気圧の変化に弱い理由として、もっとも注目されているのが「自律神経の乱れ」です。人間と同様に、犬にも交感神経と副交感神経という2つの自律神経があり、これらがバランスよく働くことで、呼吸・血流・消化・体温調節などが正常に保たれています。

しかし、急激な気圧の低下が起きると、このバランスが崩れやすくなり、体や心にさまざまな不調が現れるのです。

自律神経が乱れるとどうなるの?

低気圧によって副交感神経が優位になると、血圧や心拍数が下がり、体が「休息モード」に切り替わります。これにより、だるさ・眠気・胃腸の働きの低下などが起こりやすくなるのです。

また、交感神経が不安定になることで、そわそわ・イライラといった行動面での変化も出てきます。特に高齢犬や、もともとストレスに弱い性格の犬は影響を受けやすいため注意が必要です。

気圧変化+環境刺激がさらなるストレスに

気圧の変化に加え、「雷の音」「雨のにおい」「空の暗さ」といった気象条件も、犬にとってはストレスになります。こうした刺激が重なることで、心身の緊張が高まり、自律神経の働きにさらに負荷がかかるのです。

室内の環境を整え、静かな空間や安心できる場所を用意することで、ストレスの蓄積を防ぐことができます。

犬が「気圧でダウンしている」ときの5つのサイン

犬は、私たちが感じる以上に気圧や天候の変化に敏感です。特に低気圧や湿度の変化が激しいとき、自律神経の乱れが引き起こされ、体調や行動に変化が現れることがあります。

ここでは、犬が「気圧でダウンしている」ときに見せやすい5つのサインを具体的にご紹介します。

1.元気がなくなり、寝ている時間が増える

いつもなら活発に動き回る犬が、雨の日や曇りの日に限って寝てばかりいる…そんなときは要注意です。これは自律神経の乱れにより、体がだるく感じているサインかもしれません。特にシニア犬では、より顕著に見られる傾向があります。

2.食欲が落ちる

低気圧は胃腸の動きを抑える働きがあり、消化機能が落ちると自然と食欲も減退します。
「フードを残す日が続く」「好物にも反応しない」といった行動が見られたら、気圧変化の影響を疑ってみましょう。

3.吠えやすくなる・落ち着きがなくなる

普段はおとなしいのに、急に吠え出したり、部屋の中をうろうろと歩き回ったりする場合、不安や緊張による行動の変化が起きている可能性があります。
気圧の変動によって精神的に不安定になりやすく、音や気配に過敏になることも。

4.嘔吐や下痢などの体調不良

消化器系が気圧変化の影響を受けると、吐き戻しや下痢といった症状が出やすくなります。
「食欲がない」だけで終わらず、体調全体に波及している場合は、早めの受診が安心です。

5.関節や古傷の痛みが再発する

過去にケガをした部位や、関節に持病を抱える犬は、天候の変化によって痛みが再発することがあります。
「散歩を嫌がる」「足を引きずる」「階段を登りたがらない」などのサインが出たら、痛みを感じている可能性があります。

飼い主にできるケア

気圧や天候の変化による犬の不調を完全に防ぐことは難しいですが、日常の工夫で症状を軽減することは十分可能です。ここでは、飼い主として実践できるシンプルで効果的なケア方法をご紹介します。

規則正しい生活リズムを保つ

気圧に影響されやすい犬ほど、生活リズムの乱れに敏感になります。毎日同じ時間に食事・散歩・睡眠をとることで、自律神経のバランスを整える助けになるでしょう。

静かで安心できる空間を用意する

雷の音や気圧の変化に伴う空気の重さなどがストレスになる犬も多いため、クレートやお気に入りの毛布など「安心できる避難場所」を家の中に用意しておくとよいでしょう。

室内環境を整える

湿度や気温の変化も犬の不調に影響します。エアコンや加湿器などを活用し、快適な室温(20〜25℃)と湿度(40〜60%)を保つようにしましょう。

スキンシップとマッサージでリラックス

軽いマッサージや声がけを通じて犬とのスキンシップをとることは、精神的な安心感を与えるだけでなく、自律神経を整える作用もあります。特に天候が不安定な日は、意識的に時間をとってみてください。

不調が続く場合は動物病院へ

長引く不調や重度の症状がある場合は、気圧とは別の病気が潜んでいる可能性もあるため、無理に様子を見続けず、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

まとめ

犬も気圧や天候の変化に影響を受け、体調や行動にさまざまな変化が現れることがあります。
自律神経の乱れが原因となることも多く、放っておくと慢性的な不調につながる場合も。

日頃から愛犬の様子をよく観察し、変化に気づいたら早めのケアで対応することが大切です。
あなたのちょっとした気づきが、愛犬の健康を守る第一歩になります。


(獣医師監修:葛野宗)

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