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猫とのスキンシップで気付ける『健康チェック法』4つ 異変を見逃さないために確認すべきポイントとは

ねこちゃんホンポ

スキンシップ中にできる4つの健康チェック

猫に「元気?痛いところはない?」と尋ねても、「うーん、なんか変!」という返答は得られませんよね。"言葉を交わすことができれば"と歯がゆい思いをしている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

そんな飼い主さんに朗報です。実は、いつもの触れ合い(スキンシップ)を応用することでいくつか健康チェックができるのです。

今回は、いち早く不調に気づくためにやってほしい簡単なチェック方法を4つ紹介いたします。

1.『撫でる』から被毛の状態を確認する

スキンシップが始まるタイミングの多くは、猫側が甘えてきた時でしょう。恐らく最初はスリスリからスタートするのではないでしょうか?

このスリスリに合わせて撫でる中で、まずは被毛の状態をチェックしてみましょう。特に次のような項目を確認してみてください。

✔毛艶は良好ですか
✔毛触りは良いですか(ベタつき毛割れは?)
✔体臭はないですか(猫は通常臭いません)
✔皮膚に赤みや発疹フケやノミはないですか

毎日撫でていると、微妙ななで心地の違いにも気づきやすくなります。不自然な体臭やフケ、被毛のベタつきなどがあれば、具体的な部位や状態を記録しておいてください。

2.『つまむ』から脱水の有無をチェック

ある程度撫でさせてくれたら、次に首の後ろ側の皮膚を軽くつまみ、離してから戻るまでの経過を観察してみてください。これにより、脱水の有無を確認することができます。

もしも皮膚の戻りが遅いようであれば、脱水傾向にあります。お水はきちんと飲めていますか?

猫は元々砂漠で生きていたために、こまめに水分補給をする習慣がありません。元気だけれど脱水気味という場合は、新鮮な飲み水を色々な場所に設置してみてください。特に部屋の隅・よく登る棚の上・人通りの少ない廊下の隅などのスポットがおすすめです。

また、ウエットフードを取り入れて食事から摂取するという方法もあります。ひとまずこれらの対策から様子をみてください。

脱水が改善しない場合や、明らかにぐったりしていて脱水状態にある場合は診察を受けましょう。

3.『鼻チュー』で口臭や体臭のチェック

積極的に鼻をくっつけてくれる猫に対しては、こちらも"鼻チュー"を返してあげましょう。その過程で顔周辺の体臭や、口臭のチェックができます。

体臭は主に皮膚トラブル、口臭は口腔内のトラブルが原因で発生することがあります。特にお口のトラブルは『食べること』『生きること』に直結することです。

口腔内の悪玉菌が増えているだけであれば、善玉菌を活性化させるサプリメントで対処できる場合もあります。

早期発見であればそのぶん体への負担が少ない治療で済むことが多いので、数日間チェックを続けた後に改善しない場合は一度診察を受けてみてください。

4.『マッサージ』でボディチェック

これまでの流れが機嫌よく行えたら、全身をマッサージして『痛み』と『ボディライン』のチェックをしてみましょう。

マッサージといっても、人間のように強く揉んではいけません。あくまでも親指の腹で軽く撫でる程度に留めておきます。

この過程でいつもはうっとりするポイントを把握しておきましょう。その部位を極端に拒んだり、実際に"ギャッ"と言って痛がる様子があれば『痛み』があるサインです。もし可能であれば四肢も軽く揉み、怪我や関節痛の有無をチェックしてみてください。

最後に身体全体を指の腹で触れた後、背骨に沿ったラインも親指の腹で触れていきます。撫でれば肋(あばら)に触れられる・程よく背骨に触れる程度が理想の体型です。

これよりもゴツゴツした質感であれば、痩せ気味もしくは痩せすぎです。逆に肋や背骨の位置が不明瞭であれば肥満になります。

いずれの場合も、状態によっては食事療法が必要になるでしょう。体型のことで気になる部分があれば、必ず自己判断でダイエットやフードの変更を行わずに獣医さんに相談してください。

まとめ

今回は、いつものスキンシップを生かしてできる『健康チェック』を4つ紹介いたしました。自然に触れ合いながらできる方法なので、試してみてください。

毎回全てのチェックがこなせなくても、膝に乗るように仕向けて重さの感覚を確かめる・甘えてきたらとりあえず撫でて毛並みをチェックするだけでも健康寿命を伸ばす世界線が変わってくるでしょう。

スキンシップを取る中で気になることがあれば記録し、その後の経過をよく見てあげてください。改善しないもしくは悪化していると感じた際は、獣医さんに診てもらうと安心です。

猫は我慢強く不調を隠しやすい動物です。日常の些細な変化は動物のスペシャリスト以上に飼い主さんのほうがキャッチできる部分があると思うので、さり気なくチェックしてみてください。


(獣医師監修:葛野宗)

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