日韓ダブルケアの実状学ぶ 230カフェで視察、勉強会
鶴見中央の地域交流スペース「230カフェ」で2月6日、韓国のダブルケア支援研究者、実践者を招き、両国のダブルケアラー、ヤングケアラー支援や政策の現状を学び合う勉強会が行われた。
この取組みは日韓のケア支援者、有識者らが集う日韓ダブルケア支援プロジェクトが主催して行ったもの。トヨタ財団の助成を受け、「日韓におけるダブルケアラー・ヤングケアラー支援」について視察やヒアリングなどを通じて、両国の支援や政策の現状を学び合い、課題を抽出し、政策提言につなげることを目的としている。昨年11月には日本のメンバーが韓国を訪問し、今回は韓国のメンバーが訪日した。
同プロジェクトには、日本側のメンバーに鶴見区内で児童支援などを行うNPO法人サードプレイスの須田洋平代表理事も参加。この日は、日韓メンバー約30人が同法人らで運営する230カフェを訪問。横浜市の助成金を活用して、子育て支援や多世代が気軽に集える場として整備された同カフェの活動内容などについて須田さんが解説。また、同法人が運営する児童家庭支援センターで精神疾患などで育児が難しい保護者の相談に乗っていることを紹介すると、韓国のメンバーから同様の問題が韓国でも増えているとの話があった。
同所の視察後は横浜市役所などで視察、議員らにヒアリングを行ったメンバーたち。勉強会では韓国でも少子化が進み、ダブルケアが社会課題となっているが家庭の問題としてなかなか表面化してこないこと、行政の支援には日本と同じく縦割りの弊害があることなどが語られた。今回、日本側の代表を務めた(一社)ダブルケアサポート=西区=代表理事の東恵子さんは「今回視察した関係者にも協力してもらいながら、両国のダブルケアなどの共通課題の解決を目指し、政策提言やシンポジウムを行っていきたい」と話した。