【茅ヶ崎 グルメレポ】はますかむすび - 自慢のお米・海苔・塩でむすんだ体にも心にも優しいおむすび
浜須賀の閑静な住宅街。お店が近づくと、目印の『はますかむすび』の看板やのぼりが見えてきます。温かみのある文字やかわいいねずみのイラストにほっこりしながら進むと、「おむすび」と書かれた白い暖簾と『はますかむすび』の文字とねずみのイラストの描かれた青い店頭幕が親しみやすい和の雰囲気で迎えてくれました。
お米を美味しく食べてもらうには
画像出典:湘南人
店主は、以前は有機農業・米制作・学校給食・里地里山やトキの野生復帰などの環境保全に携わっていたそうです。そこで直面した米問題。日本の米消費は1960年代をピークに減少し、今は半分程度まで減少しているのだそうです。
そこで、お米を美味しく食べてもらうにはという思いと、食べ物に関して直接何かできることをやりたいという思いから、お米が中心となる飲食店をやりたいと考え、2016年秋におむすび屋さんを始めました。
『はますかむすび』では、食材に「こだわるけれど、こだわりすぎない」ようにしています。できるだけ手作り・添加物をが入っていないもの・国産・地元産など、安全で美味しいものを手軽な価格で提供しています。
その名も『はますかむすび』
画像出典:湘南人
お店の名前は、浜須賀にあるおむすび屋さんで、そのまま『はますかむすび』。店主の「浜須賀って湘南ぽくていいですよね」のひとことに、湘南の良さを感じている共通点をみつけ嬉しくなりました。
看板やのぼり、店頭幕に描かれているねずみは、共同経営されているパートナー(イラストを描かれているのだそう)が描いたものだそうです。おとぎ話『おむすびころりん』で「おむすびころりんすっとんとん♪」と出てくるのがねずみということに因んでいるのだとか。『はますかむすび』のかわいいマスコットキャラクターです。
自慢のお米・海苔・塩
画像出典:はますかむすび
おむすびと言えば、お米・海苔・塩ほぼ欠かせないこの3つの材料にこだわって作っています。
お米
お米は、1990年代からお付き合いのある、秋田県大潟村の黒瀬農舎のあきたこまち。
あきたこまちは、冷えてもコクと粘りがありお弁当やおむすびにも最適な品種だそうです。黒瀬農舎は遺伝子組換植物の阻止や植物の安全問題・地域のブナ植栽など、環境問題にも積極的に参加しています。化学肥料に依存せず、有機質肥料によってじっくり健康に育てた、安心できるお米作りをしている米農家です。
店主も年に1回以上実際に産地を訪問していて、どういった環境で作られているのかをよく知っている自慢のお米だそうです。
海苔
海苔は、日本中の海苔を食べ比べて美味しいと感じた海苔の中から、岡山県玉野市の邦美丸の海苔。
岡山県の三大河川と呼ばれる吉井川と旭川がぶつかる、ミネラルが凝縮される場所で育った海苔なので美味しさは格別。分厚く具材をしっかりと支えることができ、ひび割れしにくく中のお米が透けないので、おむすびに適しているのだそうです。
問屋を挟まずに仕入れていて、海苔を巻いた状態で販売するおむすびに合わせて、一番海苔から選んで『はますかむすび』用に作られています。こちらも自慢の海苔とのこと。
塩
塩は、シママースを使用しています。シママースは、かつて塩専売法が定められていた時代に、唯一販売されていた自然塩です。メキシコの岩塩を沖縄の海水で溶かし、再結晶化した塩でミネラルが豊富。味のバランスが取れて食材のうまみを引き出す塩です。
おしながき
画像出典:はますかむすび
画像出典:湘南人
おむすびは20種類ほどが並んでいます。価格は税込100円から税込300円ほどで、平均で税込170円程度です。どれも食べてみたくて迷ってしまいます。おしながきは、ブログ・Instagram・Facebookからも確認できます。
フードロスを出さなために作りすぎないようにしていて、廃棄したことはないそうです。「残った分は自分たちで食べています。だから自分たちが美味しいと思えるものを作っています。自分たちが食べ飽きないのが第一。」と店主は話します。
長年のお付き合いや信頼関係のある生産者さんから引き受けた食材を大切にしているからこそ、商売重視ではなくフードロスを出さないようにしているのだろうと、その姿勢に心を打たれました。
限定の具材
曜日によって「赤飯」や卵の黄身醤油漬けを具材にした「満月」など限定の味もあります。
また月替わりの具材では、例えば12月から2月には自宅の庭で採れたゆずを使った「ゆず鶏めし」、3月は岡山県真庭市のいぶりこうこを使った「玄米いぶりがっこ」・「いぶりがっこチーズ」。いぶりこうこは地元の特産大根を地元の木でいぶし、地元の米ぬかで漬け込んだ絶品のいぶりこうこを使っています。秋田県のいぶりがっこと作り方は同じなのだそうです。
4月は自宅の庭で採れたレモンと平塚の丸八丸のしらすを使ったイタリアンな味わいの「しらすレモン」など、毎月旬の食材を大切に作っています。
食材が出た時だけの「むかごごはん」や「菜の花鯛めし」など、1週間程度で終了してしまう味もあります。見逃せませんね。
おむすび弁当
画像出典:湘南人
画像出典:湘南人
おむすびの値段+330円(税込)で、日替わりのおかず4品と、好みのおむすび2つを詰めてもらえるおむすび弁当もあります。
限定で1日10食を作っています。確実に欲しい時は予約がおすすめ。1個から予約できます。必要な数が5個以上と多くなる場合は、予約して貰えると良いとの事です。
この日のメニューは「カツ煮」「玉子焼き」「ポテトサラダ」「ゆず大根」でした。筆者も、「うちの梅干し」と「いぶりがっこチーズ」でお弁当にしてもらいました。
『はますかむすび』のおむすびが美味しいことは知っていましたが、お話を伺ってから食べるといつもとはまた違った味わいでした。まず海苔の香りとしっかりとした味が口に広がり、冷めていても甘くてもちもちのお米が、梅のシンプルな味やいぶりこうことお互いを引き立てているように感じました。
「いぶりがっこチーズ」は、燻製の香りとチーズが絶妙な組み合わせがたまりません。おかずもとても丁寧に作られていて、優しい美味しさです。「美味しいと思えるものを作っています。自分たちが食べ飽きないのが第一」と話した店主の言葉に納得のお味でした。
お惣菜
画像出典:湘南人
おむすびと一緒に食べたくなるお惣菜もあります。おむすび弁当に入っていないおかずも楽しめます。丁寧に手作りされていて、大人が喜ぶものも子供が喜ぶものもあります。その日に何があるかは、InstagramやFacebookで確認できます。おむすびと一緒に好みのおかずを選ぶも良し、おむすび弁当に追加してさらに満足度を上げるも良しですね。
庭で採れた自家製の具材
庭で採れる食材を使った具材やおかずもあります。
「うちの梅干し」に使用されている梅干しは、庭で採れた梅と茅ヶ崎の梅を漬け込んで3年寝かした手作りの梅干しです。
「ゆずみそ」「ゆず鶏めし」「ゆず茶」「ゆず大根」などに使われるゆずも庭の恵み。
予約・取り置きもできます
個数が必要な場合は予約を。予約は前日の16時まで受け付けています。お目当てものがある時は取り置きをお願いすると安心ですね。
年に一度の特別メニュー
画像出典:はますかむすび
画像出典:はますかむすび
毎年、サザンビーチ茅ヶ崎花火大会の日のみの限定で「広島風お好み焼き」を販売しています。
大学から社会人までを広島で過ごした店主の作る本場の味。数量限定で予約制となっています。『はますかむすび』のお好み焼きを食べながら、花火を眺めるのも良いですね。
おもち・いぶりこうこ・『はますかむすび』グッズもあります
画像出典:湘南人
黒瀬農舎のもち米「キヌノハダ」を使った白もち(税込740円)・発芽玄米餅(税込500円)やいぶりこうこ(税込870円)と、『はますかむすび』のかわいいねずみ柄のもめん手ぬぐい(税込800円)・あずま袋(税込1,200円)を販売しています。あずま袋は手ぬぐいで作ったエコバッグで、お弁当サイズとのこと。おむすび弁当を入れて持ち帰るのにも良さそうです。
店主は「冷めたごはんは、消化がゆっくりで腹持ちも良く血糖値も上がりにくい。おむすびは、スナックとしても食事としても、いつでも、忙しくても、何かしながらでも食べられる。おかずがなくても食べられる合理的で工夫の詰まった伝統的な食べ方」と話します。
小さな子供からお年寄りまで、どのような年齢層の方でも親しんで食べる事ができるおむすび。行楽シーズンのお供に、休日のお昼にもおすすめです。家庭で困りがちな給食がない日のお昼やおやつなど、育ち盛りのこどもたちにもピッタリではないでしょうか。
はますかむすび
営業時間
10:00~18:00(売切れ終了)
定休日
日曜日、月曜日、火曜日8月後半と年末年始等お休みがあります。臨時休業等についてはブログ・Instagram・Facebook・Xにてご案内します。
電話番号
0467-27-1886
支払い方法
現金
アクセス
JR東海道線辻堂駅・茅ヶ崎駅より神奈川中バス「辻13」系統乗車、「平和学園前」「浜須賀入口」下車徒歩2分。
住所:〒253-0035 茅ヶ崎市浜須賀2-25
駐車場:あり。店の横に1台あります(一方通行路)
基本情報
お店の種類
テイクアウト
ジャンル
和食、軽食
メイン料理
おむすび、惣菜
利用シーン
お一人様、家族・子連れ、ランチ、ディナー、デート、女子会
こだわり条件
子ども歓迎