意外とどう猛な<ペンギン>3選 可愛いだけじゃない<ペンギン>の裏の顔とは?
「ペンギン」と聞くと、愛嬌たっぷり&癒し系のイメージを持つ人が多いですよね。でも実は、ペンギンの中には、どう猛な一面を隠し持つペンギンもいるんです。
そして、どう猛なペンギンの一部は、日本の水族館で見ることも可能。見た目の可愛さとコワさのギャップに魅了されますよ。
南極の<アデリーペンギン>は実は喧嘩好き?
南極の自然環境でたくましく生きるアデリーペンギンは、繁殖期になると仲間同士で激しいバトルを繰り広げます。
巣やパートナーを守るため、鋭いクチバシで突き合ったり、翼で本気のビンタを飛ばすことも。
普段はのんびり泳いでいる姿からは想像できませんが、実は荒くれ者という一面もあるアデリーペンギン。
名古屋港水族館(名古屋市)や海遊館(大阪市)、横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県横浜市)などで飼育されています。彼らがどのように暮らしているか、ぜひ観察してみてください。
警戒心が強い<ジェンツーペンギン>
どう猛なペンギンたちの縄張りでは、さまざまなドラマが起きています。
例えば、南極ではアデリーペンギン同士の巣材の奪い合いは日常茶飯事。巣が無事完成しても、つがいでないペンギンが縄張りに近付くと怒り出します。
また、ヒナやエサをめぐる争いが起きることはもちろん、時にはカモメやアザラシといった外的への集団威嚇を行います。可愛いだけで自然の厳しい環境を生き延びるというのは、ほぼ不可能です。
ジェンツーペンギンは、泳ぎや足がとても速く、見た目も他のペンギンより大きめです。人によっては、その姿に少し恐怖を感じるかもしれません。
私が実際にジェンツーペンギンを見たのは、市立しものせき水族館「海響館」。温厚な性格で知られているジェンツーペンギンですが、飼育員の方によると「警戒心が強く、意外と縄張り意識もある」とのことです。
じっくり観察していると、他のペンギンに近づかれたときにすばやく反応する姿から、その一面を垣間見ることができました。人間に危害を加えることはありませんが、可愛らしさと気の強さのギャップが印象に残っています。
最も小さくて可愛い……そして気性が荒い<ヒゲペンギン>
他のペンギンと比べるととても小さく可愛いヒゲペンギンも、気が強くて縄張り意識はかなり強め。油断しているとあっという間に自分のテリトリーから追い出されてしまいます。
ペンギンの中で最も気性が荒いと言われることもあるペンギンです。
見た目が可愛らしいヒゲペンギンですが、意外と大声で鳴きます。この姿は水族館でも観察できるので、ペンギンの意外な一面を知るのに絶好です。
2025年7月現在、ヒゲペンギンは名古屋港水族館、横浜・八景島シーパラダイス、和歌山アドベンチャーワールド、長崎ペンギン水族館で観察できます。ペンギンの野性的な一面を見たい人はぜひどうぞ。
水族館や動物園でペンギンを観察するときは
のんびりしていると思いきや、実は裏の顔をもつペンギンたち。
今回紹介したペンギンの他にも、ワイルドで猛々しさを感じるコウテイペンギン、キングペンギンはまた違った魅力があります。
一言では片づけられないような、ペンギンたちのもうひとつの魅力にも注目してみてください。
普段はかわいく見えても、じつは心の奥底に野生のスイッチをしっかり持っています。その姿から、自然界の厳しさを感じ取ることができるのではないでしょうか。
(サカナトライター:おっしー)
参考文献
毎年恒例!!-名古屋港水族館