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葉山アマモ協議会 「ブルーカーボン知って」 解説本を町内小学校に寄贈

タウンニュース

寄贈された冊子

葉山の藻場の保全、再生活動を行っている「葉山アマモ協議会」が藻場の変化、磯焼け、ブルーカーボン(光合成により二酸化炭素を吸収した海草、海藻などが枯れたり深海底に流されたりして蓄積された炭素)などについて解説した「ブルーカーボンブック」を作成し、町内の小学校に3000部寄贈した。同協議会の山木克則さんは「子どもたちに、頑張れば海の状況は良くなるという希望を持たせたい」と制作意図を語った。

3月25日には葉山町教育委員会で寄贈式が行われ、山木さんから稲垣一郎教育長に冊子が手渡された。

稲垣教育長は「葉山に住んでいても海に入ったことがない子どももいる。本を読むだけでなく、動画で海の中の様子を見ることもできたり、磯焼けの原因などもしっかり解説していただいており、大変ためになる」と感謝を口にした。

山木さんは「葉山にはブルーカーボンという言葉を知っている子どもたちが結構いて、地球温暖化の対策として浸透している」と感心していた。そして2022年度の葉山のブルーカーボンの創出量は46トン、23年度は49トン、24年度は69トンだったと紹介した。

写真とイラストで解説

同書はB5サイズ、40ページで写真とイラストを多く使い、飽きさせない作りになっている。

海草や海藻の章では、アマモについての豆知識やアマモ場にいる生きもの、カジメが胞子から成長する過程をまとめた。

漁業に関しては2003年から23年までの葉山での漁獲量の変化や、イシモチ・スズキ・カワハギ・アオリイカなど葉山で獲れる魚を紹介。タコ・アワビ・サザエなどが獲れなくなっていることにも触れている。

藻場の変化については約30年前の海藻が豊かだったころの写真と「磯焼け」になってしまった状態を比較。減少は明らかだが、再生活動の成果で深場のカジメが復活し小魚が増えてきた様子も伝えている。

試みの実例として地域の研究者が陸上で養殖したカジメ・アラメの苗をダイバーが海底に設置し、漁業者が養殖を行うという連携の取り組みや、一色小学校での20年間にわたるアマモの種とりから行う苗づくりなどを取り上げている。

冊子を手にする山木さん(左)と稲垣教育長

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