アダルトDVDを倉庫担当の社員が大量窃盗 地元の店で「新品未開封」状態で売り捌いていたらしく……
職場にはいろんな人が働いている。時に従業員による窃盗事件、しかもかなり特殊なものが盗まれることもあるようだ。
編集部に投稿を寄せた小林さん(40代女性、仮名)は昔働いていた職場で、そんな体験に見舞われたという。
「在庫管理をしていると、毎日あるはずの商品がないんです……。一つや二つじゃなく10個単位でなかったり。結果的に社員が商品を盗んで売っていました」
一体、盗まれた商品は何だったのか。編集部は小林さんに取材し、事件の顛末を詳しく聞いた。(文:天音琴葉)
「データ上では商品があると登録されているのにDVDがないことが毎日ありました」
10年ほど前、小林さんは地元にあるDVDのネット販売業者でアルバイトをしていた。倉庫の在庫管理と、取引先から送られてくる商品を出品するのが主な業務だ。そして、取扱商品が少々特殊だったそうだ。
「主にアダルトDVDを扱っていました」
DVDをサイトに出品するにあたり、新品はメーカーから届く画像を使うが、中古DVDは画像がないため一点ずつパッケージの画像をスキャンし、発送業務まで行っていた。残業もあったというから、時間も手間もかかる作業だったことがうかがえる。
「倉庫には社員とパートが10人ほどいましたが、出品業務はフルタイムの社員の他にパートが1人だけで、手が回らないとのことで私が投入されました。DVDは毎週新作が出ていたので……」
冒頭の通り、異変に気づいたのは小林さんが在庫管理をしていた時だった。DVDを置く棚には番号が割り振られおり、その棚番がDVDと紐づけられていた。
「売れるとその棚番からピッキングするしくみです。データ上では商品があると登録されているのにDVDがないことが毎日ありました」
だがこの時点では小林さんは窃盗とは思わず、登録の際に何らかの手違いがあったと考えていたという。
「毎日、従業員へのボディチェックがあり……」
どのようにして窃盗が発覚したのだろうか。
「犯人は地元のディスカウントストアで、盗んだDVDを新品未開封のまま売っていました。ある社員がそこの店員と知り合いで、『毎回かなりの量のDVDを持ち込んでいるヤツがいる』という話を聞き、発覚しました」
随分と雑な犯人だったようだ。新品のDVDを大量に持ち込んだら怪しまれるのは当然で、しかも地元の同業他社で売り捌いたら身元が判明するのは時間の問題だ。愚かな窃盗犯はどんな人物だったのだろうか。
「30代の男性社員でした。仕事ができる人ではありませんでしたが、真面目そうには見えました」
職場で警察に被害届を出したというが、その社員は逮捕されたのだろうか。
「結局、示談になって被害届は取り下げられました。何百万という示談金払ったみたいです」
この事件の後も小林さんは働き続け、5年ほどして社員に昇格した。するとまたしても従業員による窃盗事件に見舞われたという。アダルトDVDがずらりと並ぶ職場は、人によっては誘惑が多いのか……。
「犯人は物静かな感じの20代のアルバイト男性でした。当時人気のあったAV女優の中古のDVDを盗んでいました」
見た目は当てにならないものだ。この事件がきっかけとなり退職を決意したという小林さんは、当時の心境を振り返った。
「毎日、従業員へのボディチェックがあり、一度目の窃盗の後は倉庫に監視カメラもありましたが、それでも盗む輩がいるのは会社としておかしいなって思いました。扱っている商品が特殊なせいか、5年のうちに窃盗が2件、他に傷害やパワハラもあり、問題ばかりの会社でした」
窃盗犯がいずれも男性従業員だったからだろう。小林さんはこんなことも思ったそう。
「女性が携わったほうが問題ないと思いました」
しかし、アダルト作品の中には高値で売れるものもあっただろうから、女性従業員でも目がくらみ盗みを働くことがあるかもしれない。会社にとって従業員による窃盗は大きな損害だ。防犯カメラの設置や従業員の教育など未然に防ぐための対策が必要だろう。
※キャリコネニュースでは「やばい同僚」をテーマにエピソードを募集しています。回答ページはこちら https://questant.jp/q/4QTMBNOL