三島の老舗にPOPの達人がいた!? 手作り感が魅力の「三島ブックセンター」【週末は書店に行こう!】
こんにちは。静岡新聞社出版部の営業担当、アッキーこと秋田です。
静岡県内の書店をめぐり、話題のお店、注目イベント、書店員さんのイチオシ本などを紹介するコーナー「週末は書店へ行こう!」です。
皆さんは、書店の本棚や本が積まれている平台などに貼られたPOP(ポップ)を見かけたことはありますか?POPは、本の魅力や特徴を伝える重要なツールで、売れ行きを大きく左右します。また、店員さん向けのPOP制作教室やコンテストも開催されているんですよ。
スマホやPCが普及しデジタル化が進んだ現在でも、まだまだ店員さんの手書きは多く、書店を訪れた際はお薦めポイントや感想などを見るのも楽しみの1つです。
実際に私も本屋さんのPOPを見て本を買った経験が何度もあります。そんな手書きPOPが書棚にぎっしり貼られ、個性的な装飾をしている「町の本屋さん」が三島市にあります。それが、こちらの「三島ブックセンター」です。
店内は決して広くはありませんが、本や文具が所狭しと並び、私が子供の頃に通っていた本屋さんにもどこか似ていて懐かしさを感じさせます。そして思いが込もったPOPがあちらこちらに貼られています。
このPOPを作っているのが店長の鈴木裕行さんです。「店は1979年に父が創業してから45年を迎えました。20年前は三島市内に20軒あった本屋さんも、2025年現在は3軒まで減りました。ネット通販や電子書籍等の普及で、本を手軽に購入できるようになった現在、どうしたらお店に来店していただき、本を買ってもらえるかPOPづくりを考えております。」
鈴木さんは、瞬時に本の良さをどのようにお伝えし、購入していただけるか?書体の大きさやキャッチコピー等、日々勉強しているそうです。制作のコツについて、「特にこだわりはありませんが、その本を読んで思ったことを素直な感性で書いています。イラストは、子供の頃から絵を描くのが好きで、今でも時間がある時は、絵を描きますよ」と語ります。
ある本のPOPでは、ただ『すげ~ッおもしれ~え!』と書いて置いてみたところ、そのPOPを見て購入したお客様から「本当におもしろかった!」と喜んでいただけたことが一番嬉しかったそうです。またPOPに込められたコピーをお客様が気に入り、そのPOPが欲しいとせがまれたこともあったそう。
デジタル化があらゆるジャンルで進む昨今ですが、このような個性あふれる街の本屋さんや味わいのある手書きPOPは、いつまでもあり続けて欲しいですね。
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■三島ブックセンター
住所:三島市萩26-1
電話:055-987-8616
営業:10時〜21時
SNSなし