4畳の寝室にダブルベッドは置ける？レイアウトのポイントも解説
「4畳の部屋にダブルベッドは置ける？置けない？」
「置ける場合、狭さを感じにくいレイアウトのコツはある？」
入居や引っ越しの際に、ダブルベッドの搬入をめぐってこのようにお悩みではないでしょうか。
この記事では4畳にダブルベッドを置く場合の課題を押さえたうえで、レイアウトのイメージやポイントについて解説します。
4畳の部屋の広さとダブルベッドのサイズ
一般的に、ダブルベッドは6畳より広い部屋に設置することが推奨されています。
＞＞ダブルベッドは何畳なら置ける？寝室の広さ別にシミュレーションしてみよう
結論から述べると、ダブルベッドは4畳の部屋に置けますが、推奨される環境よりもかなり狭いため、注意が必要となります。
まずは、4畳の部屋とダブルベッドそれぞれのサイズを確認することから始めましょう。
4畳はどのくらいの広さ？
間取り図に表示される1畳の広さは、不動産公正取引協議会連合会により「1.62平方メートル」と定められています。これを目安にすると、4畳の広さは「6.48平方メートル」です。
この記事では4畳を「約6.5平方メートル」としています。なお、4畳の部屋のタイプは主に以下の2種類です。
・長方形タイプ（3.6メートル×1.8メートル）・正方形タイプ（2.5メートル×2.5メートル）
ただし、1畳の広さの基本となる畳のサイズは地域により異なるため、特に和室では4畳の広さも以下のように変わります。
・江戸間（主に関東圏）：6.2平方メートル・京間 （主に西日本）：7.28平方メートル・公団間（公団受託や賃貸など）：5.76平方メートル
4畳の部屋はダブルベッドを置くには狭いため、フローリングの場合も可能であれば実寸を確認しましょう。
ダブルベッドのサイズと必要な部屋の広さ
ダブルベッドは、標準体型の大人2人が省スペースで眠れます。マットレスのサイズは、幅140センチメートル 、長さ195センチメートルです。
ダブルベッドは3畳でも設置できますが、部屋の大半がベッドで埋まります。家具を置けないだけでなく、周囲を移動することもできないため、3畳とダブルベッドの組み合わせは現実的には厳しいでしょう。狭いながらも動線を確保するためには、4畳の広さが必要です。
ただし、寝室であれば問題ありませんが、同じ4畳でもワンルームなど多用途の部屋では、動線や生活スペースの確保が難しいでしょう。
ベッドのサイズ別｜4畳のレイアウトイメージと使用感
一般的なベッドサイズのうち、4畳にシングル・セミダブル・ダブルサイズを設置した場合のイメージや使用感について解説します。
※ベッドの寸法や通路幅について
・マットレスのサイズはメーカーによって若干前後することがあるため、置きたいベッドがある場合は必ず実寸を確認しましょう。・一般的に、大人1人が歩行するのに必要な通路の幅の目安は60センチメートル以上とされています。
シングルベッドを4畳寝室に設置した場合
シングルベッドの寸法は、横幅約100センチメートル、長さ約195センチメートルです。
4畳の約半分のスペースをベッドが占めますが、部屋のタイプが長方形でも正方形でも十分な通路幅を確保できます。
机や棚を置くこともできるため、子ども部屋におすすめの組み合わせです。一人暮らしのワンルームとして4畳はコンパクトですが、ローテーブルやローベッドで高さを抑えると部屋が広く見えます。
なお、ダブルベッドの代わりにシングルベッドを2つ置くことを考える人もいらっしゃるでしょう。正方形タイプの4畳であれば2つ設置可能ですが、動線が確保できないため現実的ではありません。シングルサイズより幅が狭いセミシングル（幅80～90センチメートル、長さ195センチメートル）2つであれば、標準より狭めですが通路を確保も確保できるでしょう。
セミダブルベッドを4畳寝室に設置した場合
セミダブルベッドの寸法は、横幅約120センチメートル、長さ約195センチメートルです。
名称に「ダブル」と入っていますが、2人用ではありません。1人でゆったり眠りたい人向けのサイズで、シングルとの幅差は約20センチメートルです。
部屋が長方形タイプでも正方形タイプでも、ベッド周りに通路は確保できます。サイドテーブルなども置けるため、寝室であればベッドを中心としたインテリアになるでしょう。
ほかの家具を置く余裕がないため、同じ4畳でもワンルームにセミダブルより大きなベッドを置くのはおすすめできません。生活や動線を考えると6畳は確保したいところです。
ダブルベッドを4畳寝室に設置した場合
4畳の部屋にダブルベッドを置くと部屋の大半を占めるため、通路の確保が課題となります。そのため、部屋の目的を就寝に絞って快適な環境づくりを工夫するのがおすすめです。
長方形タイプの寝室では、中央に配置すると両幅が約20センチメートルと非常に狭く、サイドテーブルは置けません。スマートフォンなどの置き場が必要な場合は、棚つきのベッドを選ぶとよいでしょう。
正方形タイプの寝室では、中央に配置すると周囲にやや狭めの通路を確保でき、サイドテーブル程度であれば置けます。
4畳の寝室にダブルベッドをレイアウトするポイント
狭い4畳ではダブルベッドだけでほとんどのスペースが埋まってしまうため、圧迫感や窮屈さを軽減するには置き方やインテリアの工夫が必要です。
快適に過ごせるよう、狭い部屋にダブルベッドをレイアウトするポイントを3つご紹介します。
動線を確保する
寝室ではベッドの搬入・搬出や組み立て、安全な歩行、ベッドメイキングや掃除のために、動線を確保する必要があります。
寸法だけで考えれば、4畳にはワンサイズ上のクイーンサイズ（幅160センチメートル、長さ195センチメートル）のベッドも設置可能です。ただし、部屋の条件によっては4畳への搬入や組み立てができないケースがあります。動線の確保を考えると、4畳に設置するのはダブルサイズまでにするのが無難です。
ダブルベッドであれば、推奨される室内の通路幅（60センチメートル/1人）よりも若干狭いですが通路を確保できます。狭い動線を遮らないよう、ベッド以外の家具は置かないのが基本です。
ほかの部屋との兼ね合いで収納の確保が必要な場合は、跳ね上げ式や引き出し式など収納つきのベッドがおすすめです。日中にスペースや動線をより広く確保したい場合は、折りたたみベッドを選ぶとよいでしょう。
ベッドフレームはコンパクトにする
4畳の寝室にはフレームがコンパクトなベッドを選ぶと、通路を確保しやすくなります。
マットレスのサイズだけでベッドを選ぶと、フレームが思ったより大きく、狭い通路がさらに狭くなることも。さらに、寝具をセットすると、部屋の印象も狭く感じられます。
少しでも空間を広くしたい場合は、ベッドボードや棚がないシンプルなフレームがおすすめです。
ローベッドやマットレスで高さを抑える
狭い部屋では壁の余白を広くとることで、圧迫感や窮屈な印象を抑えられます。ベッドボードがないタイプまたはロータイプを選ぶと、高さや存在感を抑えられて、部屋を広く見せられます。
寝具の色を明るい色で統一する
狭い寝室では、寝具の色を壁やベッドと統一すると部屋が広く見えます。
寝具の色は白やベージュなど明るいトーンの色で統一するのがおすすめです。ダブルベッドの圧迫感を抑えられるうえ、壁紙や家具とも色を合わせやすいでしょう。
まとめ：ダブルベッドは4畳でも置ける｜レイアウトのポイントを押さえて快適な睡眠を！
ダブルベッドは4畳の部屋に設置可能で、狭いながら通路も確保できます。ただし、圧迫感や窮屈さを感じやすいため、レイアウトやインテリアの工夫が必要です。
4畳の部屋にダブルベッドをレイアウトするポイントは4つありました。
・ベッド以外の家具はサイドテーブルなど最小限にとどめ、動線を確保する・コンパクトなベッドフレームを選ぶ・ベッドボードがないタイプやロータイプを選び、壁を広く見せる・明るい白やベージュの寝具で統一する
4畳間とダブルベッドの組み合わせで快適な寝室をつくる場合は、ぜひ参考にしてください。