会議中の「内職」で損をしているかも? 会議の生産性を高めるために参加者がすべき10の準備
ビジネスパーソンなら、どなたでも会議に参加する機会があるでしょう。会議の質は主催者だけでなく、参加者の心構えや準備によっても大きく左右されます。今回は、会議に参加するときのポイントをご紹介します。
ポイント1:会議の目的や議題を確認する
会議の予定が決まったら、目的や議題を把握しましょう。また、事前に資料が送られていたら、必ず目を通します。理解した上で参加すると、発言しやすくなるためです。インプットは事前に済ませて、会議ではアウトプットできるように努めましょう。
ポイント2:自分の考えをまとめる
会議の前にアイデアを考えたり、意見や質問を用意したりしておきましょう。特に自分が担当する業務は、進捗状況を聞かれたり、質問を受けたりする可能性が高いため、事前に情報を整理し、考えをまとめておいてください。
若手社員の頃、私は会議が大の苦手でした。話を聞いていても何のことやらチンプンカンプンで理解できなかったからです。自分の意見などありません。ある日のこと、会議が終わると、先輩社員から指導がありました。「会議中、座って椅子を温めているだけではダメ。自分の意見をいってごらん」。今思えば当事者意識を持って参加することの大切さを教えてもらった気がします。
何も発言しない参加者ではなく、「価値を生む参加者になるぞ!」という意識を持ちましょう。わからないことがあれば調べたり、人に教わったりすることが大切です。
ポイント3:持ち物を準備する
当たり前のことかもしれませんが、忘れ物をしないよう準備します。忘れ物をすると、職場に取りに行くまで時間がかかり、会議に遅刻したり、ほかの人を待たせることになりかねません。
・会議用の資料
・記録するためのノート、またはパソコン
・名刺(社外の人がいるときのみ)など
ポイント4:時間を守る
開始・終了ともに時間を守ります。特段の事情がない限り、遅刻や早退で会議を中断させないようにします。入退室する人がいると、参加者の集中力が途切れやすいものです。
そして「時間泥棒」にならないようにしましょう。たとえば、10分で10人が話すとしたら、1人1分の持ち時間です。それなのに、ある人が3分話したら、ほかの人に時間が行き渡りません。気付かないうちに時間泥棒をしないよう時間管理をしてください。
ポイント5:会議に集中する
会議の参加者が、たった2人なら集中しないわけにいきませんが、人数が増えるほど集中力は下がりやすいものです。いかなる状況であっても集中して臨みましょう。
まず、寝ない、内職をしない、は絶対条件です。パソコンでメモを取ると、関係のないメールをチェックしたとしてもバレにくいものです。内職はお得なようですが、「ながら作業」をすると、どちらの仕事も成果を生まず、自分が損をすることになってしまうのでやめましょう。
ポイント6:発言は簡潔に冷静に
話し方の順序は、結論が先、次に理由や経緯です。ダラダラ話さず、要点を押さえて簡潔に話しましょう。一方、時系列や思いつくまま話すと、時間がかかり、結局何がいいたいのか論点がぼやけやすくなってしまいます。
なお、会議はディベートではありませんので、感情的にならず、冷静に話しましょう。
ポイント7:他人の意見に耳を傾ける
会議ではお互いの意見を尊重します。よって、ほかの人が話しているときは、うなずきながら、相手の目を見て、熱心に聞きます。話の途中で遮ってはいけません。建設的に話し合うことが大切ですので、批判よりも提案を心掛けてください。
なお、聞き手はパソコンにメモしていると、画面に目線が行ってしまうので、時折相手を見て、うなずき、相づちを打ち、「話を聞いていますよ」というサインを送ると、相手も話しやすくなるでしょう。
ポイント8:メモを取る
会議の内容は、その場でメモを取って記録に残します。議論の流れや決まったことを紙でもパソコンでもよいので、きちんと書いておきましょう。書かないと忘れてしまいますし、「いった」「いわない」の齟そ齬ごが生まれやすいためです。
また、職場の誰かが議事録を作ったとしても、自分に関係する部分が書かれているとは限りません。主体的にメモを取り、仕事に生かしましょう。
ポイント9:振り返る
会議が終わったら、会議に貢献できたか、役割を果たせたか、意見を発言できたか、などについて振り返ります。上記のポイント1から9までを順にチェックしてもよいでしょう。
ポイント10:会議後の課題に着手する
必要に応じて議事録を作り、関係者へ送ります。忘れてならないのは、会議で決まったことを行動に移すことです。また、次回の会議に向けた課題(宿題)があれば、期日までに取り組みましょう。
全員が会議に主体的に参加することで、会議の生産性が高まります。ぜひ実務にお役立てください。