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西武所沢車両工場のレガシー集う注目スポット「エミテラス所沢」 飲食・レジャーも充実した最新注目スポットをご紹介(9/24開業)

鉄道チャンネル

「エミテラス所沢」館内に設置された2000系シミュレータ

池袋まで特急ラビューで最速19分、新宿まで特急レッドアローで最速28分。都心へのアクセス性と自然に恵まれた住環境で注目を集め、ベッドタウンからリビングタウンへと変化しつつある埼玉県所沢市。西武鉄道の池袋線・新宿線が交差する所沢駅も一日の乗降客数が10万人を超え、今後更なる発展が見込まれるエリアと目されています。

そんな所沢駅の西口側、かつての「所沢車両工場」跡地に今月24日、大規模商業施設「エミテラス所沢」がオープンします。18日に行われたメディア向けの内覧会では、巨大な吹き抜け空間「TOKOROZAWA e-CUBE」や、子供たちものびのび遊べる「そらくもひろば」といった数々の見所が紹介されました。

所沢車両工場のレガシー

鉄道ファン向けの注目スポットは、やはり館内外に設置される西武鉄道「所沢車両工場」のレガシー(遺産)です。

西武鉄道は日本の大手私鉄としては唯一の直営工場として所沢車両工場で車両を新造しており、1960~70年代の車両はほぼ自社製でした。最盛期の1960年代は年間50両を超え、西武鉄道のみならず全国各地の地方鉄道へも車両を供給。さらに定期検査や修理、西武園ゆうえんちやとしまえんの遊戯物の点検・修理なども行っていました。

所沢車両工場は1999年3月の9000系出場をもって新造業務を終え、定期検査業務も翌2000年には終了。武蔵丘車両検修場に機能を移転したことで役割を終えています。エミテラス所沢はこの所沢車両工場の跡地に建っているのです。

かつて所沢車両工場が存在したことを伝えるレガシーとして、館内に「2000系運転用シミュレータ」を設置。1階外構部分に「おとぎ電車」を設置するほか、本線と工場の車両の往来に使用されていた「引き込み線」を再現しています。

館内1階「サミット」付近、エスカレーター横に設置された「2000系シミュレータ」は、2019年まで実際に乗務員の養成・教育に使用されていたものです。シミュレータとしての機能は省かれていますが、カットボディを間近で見学できるようになっています。

同じく1階の外構部分には、1984年まで西武鉄道山口線で運行していた「おとぎ電車」が設置される予定……ですが、9月24日の施設オープンには間に合わないそう。担当者の説明によりますと、補修などの作業が完了してからの設置となるようです。内覧会時は設置予定地にレールが敷かれ、カラーコーンで区切られていました。

「おとぎ電車」設置予定地
おとぎ電車イメージ ※実際に展示されるものとは形式が異なります(写真提供:西武鉄道)

もう一つのレガシーが「引き込み線」。「おとぎ電車」設置予定地のそば、当時引き込み線があった場所の一部に再現しています。所沢車両基地の説明書きも設置されており、施設来場者向けにその歴史を分かりやすく伝えています。

新たな所沢の「目玉」になるか

エミテラス所沢の外観(北東エントランスからの眺め、オフィシャル提供写真)

とはいえ、エミテラス所沢は鉄道ファンばかりが訪れるような場所ではありません。その規模は東口に直結する「グランエミオ所沢」の約2倍。グランエミオや所沢駅とはペデストリアンデッキでつながり、近隣住民や所沢への来訪者が気軽に利用できる、お買い物や休憩の一大拠点となりそうです。

館内設備で注目したいのが2階の吹き抜け空間「TOKOROZAWA e-CUBE」。国内の商業施設では最大級の547インチの大型LEDビジョンやムービングライト、スピーカーなどの設備を持ち、スポーツ観戦イベントやライブなど様々なイベントを開催できます。

大型ビジョンやプロジェクターを活用したインタラクティブデジタルコンテンツや館内情報、環境映像、CMの放映などその用途は多岐に渡ります。内覧会では来場者のスマートフォンと連動し、各々が画面上で好きな花火を選んで大画面に打ち上げるといったデモンストレーションも行われました。

4階に入る「T・ジョイ エミテラス所沢」も見逃せません。全12シアター1872席のシネマコンプレックスは、IMAX社による最新鋭テクノロジー「IMAXレーザー」のほか、3面マルチプロジェクション・映画上映システム「ScreenX」や立体音響技術「Dolby Atmos」を配した3つの特徴的なシアターをはじめ、多彩な座席設計で圧倒的な臨場感と快適な鑑賞環境を実現します。

お子さまと一緒に休憩できる設備も充実

東口直結のグランエミオ所沢と比べると、ファミリー層向けの設備が充実しているのもエミテラス所沢の特徴です。個性的なレストランが並ぶ4階「そらくもダイニング」では、未就学児用のプレイエリアを設置しており、お子さまがのびのびと遊ぶ様子をすぐそばで見守りながら食事を楽しめます。

「そらくもダイニング」からシームレスにつながる「そらくもひろば」。屋外部分にはポップジェットや築山、噴水などが配置されており、子供たちには格好の遊び場として、大人にとってはくつろげるスペースとして人気が出そうです。広場からの眺望も良く、晴れた日には富士山も見えるかもしれません。

小さなお子さま連れの方には、約1000席の客席と22の店舗が配置された1階のフードコート「こもれびフードホール」も居心地の良い場所でしょう。お子さま専用のテーブルや椅子を用意したキッズスペース、USBポートやコンセントを設置した座席も用意されており、見守りながらPCや携帯電話の充電も可能です。

埼玉初、西武鉄道沿線初、所沢市内初の様々な飲食店が揃ったフードコート「こもれびフードホール」
お子さま連れにも使いやすいFAMILY LOUNGEのほか、キッズエリアやこあがり席なども

埼玉県初、所沢市初、西武沿線初の飲食店が多く、沿線にお住まいの方にはそれだけで楽しめそうな「こもれびフードホール」。今回は所沢市に初出店するという『和カフェ Tsumugi』を訪れました。ゆったりとした店内で、老若男女気軽に利用できる店構えです。インスタ映えも狙える「天然水の削り氷」などを頼んでちょっと一服してもよし、お箸でいただく京抹茶の生パスタや紬のお膳などお食事のメニューも充実しており、ランチ利用にもぴったりです。

もっとガッツリ食べたい!という男性なら本格点心と台湾料理の『ダパイダン105』もおすすめ。一番人気の焼小籠包からじゅわっと溢れる肉汁に舌鼓を打ちながら、どデカい台湾唐揚げにかぶりつくのが最高です。もちろん、ビールとの相性も抜群で、こういうお店が近所にあればディナータイムにふらっと立ち寄ってしまいそうですね。

所沢駅西口から徒歩4分、142のテナントが入る大型商業施設「エミテラス所沢」――9月24日の開業後は、所沢市の新たな拠点として賑わうことでしょう。「おとぎ電車」設置の際は、本サイトでも再度取り上げる予定です。

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