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「俺は毎日もやしでいいのに」質素な生活を望む47歳夫。家事代行を頼む妻との結婚を後悔する毎日

コクハク

投資に回したほうがいいでしょ(写真:iStock)

 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

47歳、自分のお金をどう使おうが…

【冷酷と激情のあいだ~男性編~】

「え? セコいって言っているんですか? 美幸ちゃんが俺のことを…? う〜ん…、まぁ確かに。面と向かって美幸ちゃんから『セコすぎる』って言われたことは、何度かありますね。

 でも俺、セコくないですよ? だってちゃんと家計に毎月10万円を渡していますし、あとは自分のお金をどう使おうが俺の自由じゃないですか。

 こんなご時世ですし、消費するより、投資に回したほうが建設的ですよ」

 40代夫婦の平均的な生活費と比較すると、レイジさんが負担をしている額は決して多いとは言えない金額ではありますが、レイジさんは「普通にまともな金額を渡している」と強調します。

掃除も洗濯も最低限でいい

ミニマムな生活がいい(写真:iStock)

「美幸ちゃんって、俺よりも求める生活水準が高いんですよ。この前なんて家事代行を頼んでいて、その支払いを半分俺に負担しろと、言ってきましたけど、もちろん断りました。

 家事代行を頼むくらいなら自分でやったほうがいいし、やらなくたって単純に家が汚れていくだけでしょ。ぶっちゃけ掃除したくないなら放置でもいいじゃないですか。

 美幸ちゃんは、俺よりも完璧主義。家もキレイにしていないとイライラするし、食事もそれなりの食材を使いたいみたい」

 レイジさんは「生活にかけるお金や労力はミニマムで良い」というポリシーの持ち主。掃除や洗濯は必要最低限だけやれば、いつもやる必要はないと断言します。

生活レベルを上げようとは思わない

妻の態度がどんどん悪くなる(写真:iStock)

「生活ってお金をかけようと思えば、いくらでもかけられるじゃないですか? 俺は、日々の出費も労力もできるだけ小さくしたいんですよね。なんなら俺、毎日もやしだけ食べるような生活だって文句は言わないですよ。

 俺のほうが美幸ちゃんよりも稼いでいますけど…。だからといって今よりも生活レベルを上げようっていう気持ちにはならないですね。できるだけお金を使わずに生活を送る。そのほうが俺にとってはストレスがないんです」

 最近では美幸さんの態度が、日ごとに意固地になっている気がするとため息をつくレイジさん。

再婚しなければよかった?

間違えたかなあ(写真:iStock)

 夫婦仲は結婚3年目にして、早くも危機を迎えていると感じているそうです。

「再婚しなければよかったですかね〜…。老後を考えたときに、ひとりで居るよりもふたりのほうが楽しいかなって思ったんですけど。やっぱり生活水準や生活スタイルとかって、人によって違いますよね。

 美幸ちゃんの笑顔なんてもうしばらく見ていません。夫婦仲は悪いほうだと自覚はあります。だからね、家にいてもなんだか居心地が悪くって。でも出かける先もないので、基本は俺も家にいますけど。

 ひとり暮らしを続けていたほうが、気楽な毎日だったかもしれないなぁ…」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

(並木まき/ライター・エディター)

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