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お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』（文化放送・毎週月〜金曜13:00～15:30）　6月2日の放送は、‎朝鮮半島問題専門誌『コリア・レポート』編集長の辺真一氏を招き、韓国大統領選について伺った。

大竹「韓国の大統領選は明日ですか？」

辺「そうですね、あしたです。6月3日、平日なんですよ。公休日です。学校も何も休みです」

大竹「投票率ってどのくらいなんですか？」

辺「大体70%は超えますね。今回は80%迫るかどうかっていうところでね。まあ、だいたい70数パーセントまでいくんじゃないですかね」

大竹「今回の選挙の予想は？」

辺「ズバリ申しますと政権交代ですね。すなわち与党から野党。野党の候補のイ・ジェミョン代表が当選する確率が高いなと。その根拠は、公示前の世論調査で1位の人が当選するというジンクスがあるんですね。ですから、今回も一連の世論調査では、公示前まではダントツに李在明さんがトップだったんですね。そういうことで当選するんじゃないかなと」

大竹「ユン・ソンニョル大統領の所属していたのは「国民の力」。イ・ジェミョンさんは「共に民主党」。この「国民の力」っていうのと「共に民主党」はどんな性格があるんですか？」

辺「韓国っていうのはイ・スンマン大統領が建国し、それ以来、伝統的に保守。ですから保守党なんですね。日本で言うところの自民党にあたりますからね。それに対抗するのが「共に民主党」ですから、日本では立憲民主党プラス共産党的な、そういう政党の色がある党ですね」

大竹「なるほど。民主主義は民主主義なんですよね、保守と言えどもね」

辺「韓国は革新とは言わないんですね。進歩というんですね。保守に対抗する言葉というのは進歩。日本は保守に革新ですよね。保守に進歩、ですから進歩も保守も、基本的には自由民主主義。なんといっても韓国は、伝統的に親米反共国家なんですね。アメリカによっていわば作られたと言いましょうか、アメリカに助けられた。それで生まれながらにして反共主義。やっぱり朝鮮戦争を体験しますから。ですから、ああいう親米反共国家の土壌で、よくぞ「共に民主党」のような政党ができて、ここまで育ってきたのか不思議でならないですね」

大竹「なるほど、そうなんだ。まあ日本も、どっちかっていうと親米の色が濃い」

辺「それでもね、大竹さん。日本という国はまだ社会党も共産党の存在というのは許されていますよね。憲法で法律で。韓国は今も共産党も社会党も認められないんですよ」

大竹「あ、そうなの」

辺「そうなんです。これが大きな違いなんですね。それぐらい韓国っていうのは世界でもアジア屈指の反共国家なんですよ。軍人さんが鉄の兜を被ってますね。そのツバには「滅共」という言葉が書かれているんですよ。共産主義を滅亡させると。それぐらい徹底した反共国家なんですね。日本は足元にも及ばないと思いますね。

大竹「そうなんですか。知らなかったな。全体的には民主国家だから、いろんな党を認めるような風潮があるんじゃないかと思ってたら、そうじゃないんだ」

辺「そうじゃありませんですね。国家保安法というのがあるんですよ。一言で言いますと、北朝鮮を国として認めてないんですよ。これは韓国の一部で、朝鮮半島の北部に存在していると。北朝鮮というのは国でなくて、反国家団体、反国家勢力であると。こういう扱いをしてるんですよ。ですからユン大統領が非常戒厳令を発動して、半ばクーデターになりましたよね。その時の理由は、この機会に反国家勢力を根こそぎ根絶すると。この反国家勢力っていうのは何を指してるかというと、何も北朝鮮のゲリラが韓国に入ったんじゃなくて、国民によって選ばれた野党の国会議員。国会で2/3近く占めている国会議員がユン政権からすれば楯突く存在なので、自分に楯突くのは反国家勢力、イコール北朝鮮っていう、こういうレッテルを貼って徹底的に潰そうとしてるぐらい、韓国という国は保守と進歩の権力争いとか、イデオロギー抗争が半端じゃないんですね」

大竹「でも大騒動だったじゃないですか。この戒厳令は。そういう気持ちは奥に持ってたとしても、それを実際に行動に起こすっていうのは、またちょっと別の話ですよね」