「かむ力」「飲み込む力」は次第に衰える。食事を安全にとるために知っておきたい「飲み込むまでの3段階」とは?【70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう】
「かむ」「飲み込む」が難しくなったら【70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう】
食べ物を飲み込むまでには段階があり、その過程のひとつでも乱れてきたら食事を安全にとるために配慮が必要
かむ力、飲み込む力を維持する努力をしてきたとしても、次第にその力が落ちていくことを止めることはできません。食べ物をかんで飲み込むまでには左の図のような流れがあります。そのうちのどこかひとつでも低下してくると、安全に食事から栄養をとることが難しくなってきます。食事に時間が長くかかるようになったり、いつまでも食べ物が口の中に残っていたり、今までラクに食べていたものが食べにくくなるなどのことが続くようなら、食事を見直すサインです。
かみにくくなってくると、食パンの耳が食べにくいことも。そのようなときは、耳を取り除いて食べるなどして、かみやすいところだけを選んで食べるのも、シニアの食べ方のくふうの1つです。
飲み込むまでの3段階を知ろう
【出典】『70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう』
監修:特定非営利活動法人 京都栄養士ネット 日本文芸社刊
監修者プロフィール
訪問栄養食事指導で地域の皆様の健康と栄養をサポートする管理栄養士のグループ。メンバーは京都府栄養士会の会員。2018年9月に認定栄養ケアステーションの認定を受け、京都府全域で訪問栄養指導を中心とした活動を行っている。2021年10月より機能強化型栄養ケアステーションに移行認定。在宅で療養されている方を訪問して、その方にあった食事の作り方やどの程度栄養量が摂れているか何を補えばよいかなどを、その方の嗜好や生活環境を大事にしながら、一人ひとりその人にあった形で提案し、実践してもらえる支援を目指し、多職種と連携し活動している。