上手に眠れば元気百倍!健康をつくる睡眠のこつ
「たくさん寝ているのにスッキリしない…」。そう感じるなら、「睡眠の質」が良くないのかもしれません。「良い睡眠」を得るために私たちにできることを聞きました。
教えてくれたのは…
「良い睡眠」とは?適切な量×質
睡眠が不足すると、ミスが増えるなど、日常生活に大きなマイナスをもたらします。
慢性的な睡眠不足は健康にも悪影響があり、肥満や高血圧、糖尿病などの病気や死亡率の上昇に関わるという報告もあります。
健康寿命を延ばすためにも、毎日質の良い睡眠を確保しましょう。
睡眠は不足が問題視されがちですが、寝すぎが害になることも。
目覚めた時に「よく眠れた!」と実感できるのが良い睡眠の目安です。
自分に合った睡眠時間を確保した上で、心身を回復させる「質の高い睡眠」を意識すると良いでしょう。
睡眠の質を高める入眠時の脳波
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります(図1)。
レム睡眠時は、体は休息し、脳は活性化している状態。ノンレム睡眠は脳を休ませ、回復させます。
2つの眠りはワンセットになっており、約90分サイクルで毎晩4、5回繰り返されます。
質の高い睡眠に必要とされるのが「深い眠り」。これが得られるのは睡眠サイクルの1、2回目で、それ以降の眠りは浅くなり、目覚めへと向かいます。そのため最初に深い眠りに到達することが重要。
深い眠りを生み出す脳波(アルファ波)が出るよう、就寝前はリラックス状態をつくりましょう。
目を閉じたり深呼吸をしたり、図2のような習慣も効果的。
しっかり眠れないと感じているなら、試してみてはいかがでしょうか。
寝具選びで睡眠の質が変わる
睡眠時の姿勢が悪いと疲労回復の妨げになります。
理想は正しい直立姿勢であおむけになっている状態(図3)。この姿勢が保てる寝具を選びましょう。
自然な寝返りが打てるかどうかもポイント。理想は「軽い力で約20回」。マットレスが硬過ぎると寝返り回数が増えて疲れ、軟らか過ぎると体が沈み込んで寝返り時に腰に負担がかかりがちに。寝返りが少ないと全身の血流も悪くなります。
マットレスを選ぶ時は枕との組み合わせも考える必要があります。実際にショールームなどで寝心地を確認してから購入することをお勧めします。
参考/厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」