ハーゲンダッツの『バニラ』『リッチミルク』『ザ・ミルク』は何が違う? 食べ比べた正直な感想は「困惑」だった…
ハーゲンダッツには、3種類のミルク系アイスがあるのをご存じだろうか。
それが「リッチミルク」「ザ・ミルク」「バニラ」。でもさ。バニラは昔からある定番商品だからイイとして、リッチミルクとザ・ミルクってなによ……?
気になったので3種類をそろえて食べ比べてみたところ、頭を「う~ん」とひねって困惑することになってしまった。
・3種のミルク味
近所のスーパーで購入した ハーゲンダッツの「リッチミルク」「ザ・ミルク」「バニラ」の3種。
発売日でいうとバニラが一番古く、1985年。その次がリッチミルクで2002年(2010年に一度終売し、その後2018年に復活)。んで、最後がザ・ミルクの2025年ってワケだ。
この中で一番メジャーなのは、もちろんバニラ味。
世界中で展開するハーゲンダッツにおいて、実はバニラ味が圧倒的に人気なのは日本だけ。その影響もあって、似たようなミルク系の味が3種類も販売されているのかもしれないね。
なお、原材料を見比べてみるとどれも似たような内容だ。
リッチミルクは「クリーム、脱脂濃縮乳、加糖練乳、砂糖、粉あめ、卵黄、食塩、(一部に乳成分・卵を含む)」。3つのなかでは唯一「粉あめ」が使用されている。
ザ・ミルクは「クリーム(生乳(北海道))、脱脂濃縮乳、砂糖、加糖練乳、卵黄、食塩、(一部に乳成分・卵を含む)」。北海道産の生乳が100%使われ、3つの中では一番シンプルな材料構成。
バニラは「クリーム(生乳(北海道))、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料、(一部に乳成分・卵を含む)」。バニラ香料が使われている点が一番の特徴。
乳脂肪・卵脂肪などの量は、バニラ ≧ ザ・ミルク ≧ リッチミルクで、データ上はバニラが一番コッテリしていることになるらしい。
・食べ比べてみたら……んっ!?
3つを開封して並べてみたところ、見ための違いの少なさに頭を抱えた。
ほんのわずかにバニラが黄色がかっているのだけど、あとの2つはほとんど違いナシ。
誤差の範囲っていうか、生乳の生産時期や産地の違いでどうとでもなってしまいそうなぐらいに“ほぼ同じ” アイスなのだ。
まずは定番のバニラから食べてみる。
口に入れた瞬間にあま~く溶け、幸せがあふれ出た。うんうん、やっぱりコレだよ。ド定番って感じの安心感があるね!
特徴は、濃いミルク感と卵のリッチなコク。そしてなによりも、バニラビーンズのあま~い いい香りだ。
これぞ「ハーゲンダッツ」。王道中の王道。結局市販で一番美味しいカップアイスって、コレだと思うんだよね。
続いては新参者のザ・ミルクに手を伸ばす。
むむっ。確かに名前の通りミルク感が濃い。バニラとは違って卵の存在感が薄く、ミルクでストレートに勝負したアイスなんだね。
他の市販アイスで方向性を例えるなら、牧場しぼりかな。でも、もっともっと濃くてトロッとリッチな味わいだ。
しっかりとした乳脂肪のコクがありながらも、後味はさっぱり。重たくなりすぎない絶妙なバランスは さすがハーゲンダッツだ。
最後はリッチミルクなのだが……一口食べて困惑してしまった。
うん、コレはわかんないわ。
言われてみれば、なんとなく乳脂肪が低くサッパリしているような気がせんでもない。
だが、この違いがわかるのは2つを並べて食べ比べているから。
目をつぶってよ~~~く味わってみても、口をすすぎながら交互に食べてみても、ザ・ミルクとリッチミルクの違いはほんの僅か。現に、ブラインドで食べ比べたら間違えたし……。
・食べ比べるなら今のうち!
──と、ここまで書いたところで衝撃の事実を知った。
なんとリッチミルクはすでに出荷終了となっており、店舗在庫限り。そして、その後継がザ・ミルクなんですって。
えぇ~っ、近所のスーパーには両方並んでいたからビックリだよ! どうりで味が似ているワケだね!!
つまり、リッチミルクとザ・ミルクの食べ比べができる期間はあとわずか。自分の舌がどれほど正確なのかを確かめる、これ以上ないチャンスかもしれないね。
どちらも美味しい「ハーゲンダッツの新旧ミルクアイス」。在庫があるうちに急いでゲットすべし!
参考リンク:ハーゲンダッツ公式
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.