早川千絵監督『ルノワール』と「ルノワール×セザンヌ展」のコラボ決定 監督コメントも
早川千絵監督の長編2作品目となる新作『ルノワール』が、6月20日(金)から新宿ピカデリーほか全国公開。同作品と「オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ―モダンを拓いた 2 人の巨匠」とのコラボレーションが決定した。
三菱一号館美術館「ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた 2人の巨匠」とのコラボ決定
この度、三菱一号館美術館(東京・丸の内)で5月29日(木)~9月7日(日)まで開催する「オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ―モダンを拓いた2人の巨匠」(以下「ルノワール×セザンヌ展」)とのコラボレーションが決定した。
この度、三菱一号館美術館で開催される「ルノワール×セザンヌ展」との相互割引が決定した。本展は、フランス、パリのオランジュリー美術館が、ルノワールとセザンヌという二人の印象派・ポスト印象派の画家に、初めて同時にフォーカスし、企画・監修をした世界巡回展。ルノワールの代表作《ピアノの前の少女たち》やセザンヌの代表作《画家の息子の肖像》をはじめとし、2人の巨匠による肖像画、静物画、風景画、そして、2人から影響を受けたピカソを加え約52点の作品から、モダン・アートの原点を探る。また、この世界巡回展はオランジュリー美術館とオルセー美術館の協力により、ミラノ、マルティニ(スイス)、香港を経て日本へもたらされ、三菱一号館美術館が日本唯一の会場となる。
本作のタイトル“ルノワール”と聞いて、画家のエール・オーギュスト・ルノワールを思い浮かべる人も少なくないだろう。劇中には、ルノワールの代表作のひとつである「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」(チューリッヒ美術館所蔵)の絵画が登場する。タイトルについて、早川監督は「理由づけや説明といったものからなるべく離れる形で作りたいという思いがありました。“80年代の日本が舞台の映画”というイメージとかけ離れたタイトルなのが単純に面白いと思ったんです」と明かす。
うれしい、楽しい、寂しい、怖い…はちきれんばかりの感情を抱えた11歳の少女・フキは、“哀しみ”を知って確かに大人に近づいていく。幾重にも変化する少女の表情は、私たちが過去に置いてきた、遠い日の宝石のような記憶を呼び覚ましてくれることだろう。ぜひ、映画と展覧会、感性に触れる体験をご堪能いただきたい。
なお、13日から開催される第78回カンヌ国際映画祭での本作のワールドプレミア上映は、メイン会場のパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレフランスで現地時間5月17日(土)15:30頃(日本時間22:30頃)から実施されることが決定した。現地には、鈴木をはじめ、早川監督、石田ひかり、リリー・フランキーが参加予定。パルム・ドールが発表される授賞式は24日(土)に行われる。
名優たちとの共演を経て、12歳でカンヌ主演デビューを果たす鈴木が主演女優賞に輝いた場合、かつて主演男優賞を獲得した『誰も知らない』(是枝裕和監督作)の柳楽優弥(当時14歳)より若い《最年少受賞》となり、併せて《日本人初の主演女優賞》への期待も高まる。