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冬の主役たち 弓道女子 古城遥(日田2年)が全国大会でも全的中狙う 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

 九州高校弓道新人大会の女子個人で古城遥(日田2年)が、すごい記録を打ち立てた。予選の2立ち、計8射を皆中(全て的に当てること)し、決勝では一人一射ずつ行い、最後まで的中し続けた人が勝ちとなる「射詰め」で5本通し、「完全優勝」した。浜田昌子監督は「これまで色々な大会を見てきたが初めて。古城さんはブレずにマイペースに自分の射形を信じ、集中していた、本当にすごい」と褒めたたえた。

 

 本人は好結果に対し偉ぶる様子もなく、「あの試合は調子がそれほど良くなかった。一射ごとにどうすれば理想の射形になるか考えていたら無の状態になり、それが良かったんだと思う」と振り返る。左利きの古城は、利き手が押し手となるためブレにくく、これまで水泳、バスケットボールで鍛えた体幹が土台となり、射形が安定している。「真っ直ぐ射抜くこと」を常にイメージし、射場に立てば「楽しむことを考える」とマイペースで物怖じしない性格も弓道に向いている。

 

射形に安定感がある古城遥

 

 弓道を始めたのは高校からだが、筋は良かった。半年後の県高校新人大会では個人入賞し、今夏の全国高校総体では団体戦に出場した。開眼したのは高校1年の九州新人だった。初めて皆中したときの最後の一射の感覚は、今でも忘れないという。「これを射抜けば皆中になるという緊張感と当たったときのうれしさは、これまでの人生で経験したことのないものだった」。あの日から古城にとって皆中は特別なものであり、自身の好不調のバロメーターとなった

 

 今月25日から3日間の全国高校選抜大会は個人と団体で出場する。目標は「団体では8位以内の入賞、個人はいい記録が出ればいいなと思う」と控えめだが、もちろん皆中を狙う。九州の「パーフェクト・ヒューマン」が、全国でもその力を見せつけるはずだ。

 

全国選抜でも皆中を狙う

 

 

(柚野真也)

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