お玉さんを忘れない 興福院 観音堂で法要
江戸時代に関所破りをして処刑された「お玉さん」と箱根で無縁仏になった人たちの霊を供養する法要が5月23日、興福院(山田昭信住職)の観音堂で行われた。
お玉は現在の静岡県南伊豆町大瀬出身の女性で、江戸で奉公中に故郷に戻ろうと箱根関所を抜けようとしたが、関所の柵を越えられずに捕らえられ、3カ月後に死罪になったと伝えられている。
法要はお玉観音奉賛会(杉山昌夫代表)が毎年行っており、今年で21回目。当日は、同会のメンバーや町立箱根幼稚園の園児、先生など約40人が参拝した。読経と焼香を通して、静かに手を合わせた。
杉山代表は「今後も続けていけるようご協力をお願いします」と話した。山田住職は「行政と地域の皆様が一体となって、悲劇があったことを後世に受け継いでいってもらえたら」と語った。