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心身のストレスを会社が「買い取り」 新制度導入から半年で8割超の社員のロイヤリティ向上

月刊総務オンライン

心身のストレスを会社が「買い取り」 新制度導入から半年で8割超の社員のロイヤリティ向上

シーズアンドグロース(東京都中央区)は6月12日、新しい福利厚生制度を半年前から導入した結果、8割以上の社員において、会社に対するロイヤリティが向上したことを明らかにした。

リフレッシュや家事代行サービスにかかる費用を会社が一部負担

社員の心身の健康を守り、より良いパフォーマンスを発揮できる環境を整えることを目的に、福利厚生制度「シン・リフレッシュ宣言」を2024年12月より導入。同制度ではストレス解消や家事代行といった条件に該当する、社員個人のサービス利用料を、会社が一部負担する。

運用から半年経過し、制度を利用した社員にアンケートを実施したところ、84%が会社に対するロイヤリティが向上したと回答した(とても向上した、向上したの合計)。社員からは「会社にしっかりと貢献していこう、長く就業し続けていけるように頑張ろうと思った」「会社への愛着につながり、会社が存続・成長するように、数字が取れるようになろうと思えた」といった声が寄せられている。

また、9割以上が「生産性の向上につながっている」と回答(92%、とても感じる、少し感じるの合計)。社員からも「決まった時間内で成果を出そうという意識に変わった」「時間意識を持って仕事に取り組めるようになった」と好意的な意見が挙がっている。また、制度導入により仕事に対するモチベーションが向上した社員も84%に上る。

利用率100%の心身リフレッシュ支援策、ストレス発散方法はさまざま

「Pit in」は、社員の心身のストレスを会社が買い取るという名目で、利用料の一部を会社が負担する制度。ジムやフィットネス、エステ、カラオケ、占いなど、さまざまなストレス発散方法の選択肢を用意した。正社員のみが対象で、1か月2万円まで利用可能(勤続年数により支給額は異なる)。対象者の利用率は100%だという。

社員の「自分の時間」創出のために、家事代行サービスの利用料をサポートする制度が「Make My Time」だ。サービス利用料の半額(1か月最大1.5万円)を会社が負担する。

月ごとの利用回数や金額に制限を設けない柔軟な仕組みを採用しており、利用者の満足度は100%に達している。ただし利用率は50%にとどまっており、その理由として、サービス提供エリア外の社員がいることや、生活空間への外部サービス導入に慎重な社員がいることを挙げている。

リモートワークでも育児との両立でも、社員の生産性と幸福度を同時に高める

コロナ禍が明けた現在も同社では、約8割がリモートで仕事をしている。そのため、リモート環境で起こりやすい長時間の座位作業や運動不足に起因する、体調不良やメンタル面の負担を懸念していた。

また社員の約8割を占める、仕事と家事・育児を両立しているワーキングペアレンツについて、時間意識を高く持ち、限られた時間の中で高い生産性を発揮していると評価。社員のさらなる心身の健康維持と働く意欲の向上をはかり、生産性と幸福度を同時に高める取り組みが必要だと判断し、新制度を導入した。

新卒採用に特化した人事コンサルティングを手掛ける同社では、新卒社員のモチベーション維持や業務サポートを目的としたメンター制度を提供しており、2023年に導入した藤川伝導機(東京都台東区)では、2年間で新卒離職率が約5割低下したという。

発表の詳細は同社公式リリースにて確認できる。

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