がん細胞は恐れるに足らず? 体が持つ“自然の防御力”とは
健康な人はがん細胞との戦いで「毎日5000勝0敗」
「生まれながらのコロシヤ」が大活躍
若く健康な体では毎日5000個のがん細胞が生まれています(20歳以上では3000~4000個)。こう書くと多くの方がショックや恐怖を感じるかもしれませんが、ご安心ください。白血球の仲間「NK細胞」が、日々発生するがん細胞を1つ残らず死滅させてくれています。
がんとの戦いで5000勝0敗。この奇跡のような数字が、免疫システムの優秀さを物語っています。
NK細胞のNKは「ナチュラル・キラー」、つまり「生まれながらの殺し屋」を意味し、その高い戦闘能力でウイルスや細菌から人体を守ってくれます。つねに体内をパトロールして外敵を探し、ひとたび病原菌を見つけると、すぐさま攻撃を加えて退治します。
標的となるのは外部からの侵入者ばかりではありません。体内で生じる「がん細胞」まで徹底的に叩き壊す、守備範囲の広さも自慢です。もしNK細胞がいなければ、われわれの体はたちまちがん細胞に侵されてしまうでしょう。
成人で約50億個といわれるNK細胞の数を保てれば、がんや病気を寄せつけない体でいられます。そのためには、NK細胞を増やすドーパミンという脳内ホルモンの分泌を盛んにしましょう。
ドーパミンは喜びや感動のシーンでより分泌されます。好きなことに熱中したり、よく笑うことを心がけると効果的です。
体内でつくられる毒「がん」をやっつけるNK細胞
自分の体内でつくれる万能薬NK細胞とは
NK細胞(ナチュラル・キラー細胞)は、文字どおり生まれつきの殺し屋。いつも体内をパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃してくれます(書籍60ページも参照)。病原菌やがん細胞を殺す力もすごく強い。
ココがすごい ウイルスに乗っ取られた細胞ごと破壊してくれる。体内で発生したがん細胞も破壊してくれる。
NK細胞を増やすには?
NK細胞はもともと人間の体内に存在しているので、誰もが平等に持っている細胞。ただ、活性度は生活習慣によって大きく変わり、特に、ストレスの影響を受けやすいことが知られています。
リラックスする
精神的にも、肉体的にも疲労がたまるとストレスを感じるため、しっかりと睡眠をとる、湯船にしっかりとつかる、アロマオイルを嗅ぐなどして、リラックスすることが大切。
ドーパミンを出す
笑うことで、脳からドーパミンが分泌され、NK細胞が増加・活性化します。これにより免疫力が高まり、ウイルスやがん細胞への抵抗力が強化されます。笑いはドーパミンを介して健康を守る力を高めるのです。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話 』著:加藤 雅俊