『姫路城』の入城料が「現行の2~3倍」に値上げされるみたい。姫路市民は据え置き、2026年春ごろ目標
画像:姫路市 姫路フォトバンクより
姫路市にある国宝『姫路城』で、入城料を値上げする方針を固めたと報じられています。当初は訪日外国人を想定していた案ですが、姫路市民以外の料金を「現行の2~3倍程度」に値上げする方針になるそうです。姫路市本町68
日本初の世界文化遺産、昨年は約148万人が来城
画像:姫路市 姫路フォトバンクより
姫路城は1993年12月に、奈良の「法隆寺」とともに日本で初の世界文化遺産に認定され、国内外から多くの観光客が訪れる人気観光スポットのひとつになりました。
シラサギが羽を広げたような姿から「白鷺城(しらさぎじょう)」の愛称でも親しまれ、愛知県の名古屋城、熊本県の熊本城とともに「日本三名城」と呼ばれています。
2009~2015年に「平成の大修理」が行われ、外壁のしっくいの塗り替えや屋根瓦のふき替えに加えて、耐震性を高める補強工事なども行われました。
画像:姫路市公式サイトより
来城者は新型コロナ禍で激減した2020年度から回復傾向で、2023年度は年間で約148万人が訪れたんだそう。
外国人だけでみると初めて年間40万人を突破し、外国人割合も約3割まで増加しています。
値上げで「城の維持管理費」の財源確保へ
入城料について今年6月、清元秀泰 姫路市長が「諸外国では二重価格の導入がスタンダードになっている。姫路城でも検討したい」とコメントし、訪日観光客を対象にした値上げを検討していると大きな話題に。
値上げの理由は、壁の修繕など「城の維持管理費」に充てるため。姫路城は国内の他の城郭に比べて国宝や重要文化財の建物群が多く、入城料は城を保存・継承するための大きな財源になっているそうです。
現在の入城料は、18歳以上の大人が1000円、小中高生の小人が300円で、未就学児は無料となっています。
訪日観光客を想定した値上げ案にはさまざまな意見が挙がり、指摘を受けて姫路市は「市民」と「国内外の観光客」とで価格差を設けることにしたんだそう。
姫路市民以外は、現行の2~3倍にあたる2000~3000円程度になるみたい。
市民については現行料金を据え置く見込みで、訪日観光客向けには、手荷物預かりや飲食店の割引など、サービスを充実させたプランの新設も考えているそうです。
価格改定時期について、姫路市は文化庁とも協議して2026年春ごろを目指しています。
兵庫県内はもちろん、日本国内における観光スポットとしても人気の姫路城。観光に訪れる人にとって料金の値上げは痛いところですが、財源確保によって今後も「白鷺城」として親しまれるスポットになれば良いですね。