ボクシングの坪井智也(浜松工高出)がアジア王座奪取後に語った戦友と妻、地元への思いとは… 見据えるのはスーパーフライ級の世界王者!
世界ボクシング機構(WBO)アジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦10回が8日、有明コロシアムで行われ、同級2位の坪井智也選手(帝拳、浜松工高出)が同級1位のバン・タオ・トラン選手(ベトナム)に3-0で判定勝ちし、国内最速タイ記録となるプロ2戦目でタイトルを獲得しました。アマチュア時代、2021年世界選手権で日本人初の金メダリストとなった逸材が、プロのリングでも躍動しました。
リングサイドには、同じ1995年度生まれで、世界ボクシング協会(WBA)世界バンタム級王者の堤聖也選手=角海老宝石=の姿もありました。坪選手と堤選手は、同じ1995年度生まれで、この世代はプロボクシングの世界タイトルを獲得した選手が多数いる「黄金世代」。パリ五輪出場がかなわず、2024年に一線を退いた坪井選手がプロ挑戦を決心したのは、堤選手にスパーリングパートナーを頼まれ、トレーニングを再開したことがきっかけ。戦友の前でタイトルを手にした喜びと、地元、妻への思いを語った上で、今後の展望を明らかにしました。
一問一答
―今、ベルトを前にした気持ちを教えてください。
2戦目で地域タイトルをやる機会をつくっていただけたことを本当に嬉しく思っています。本当に皆さんに感謝しています。ありがとうございます。
―堤選手も見ていた。
堤は偉大なチャンピオンですし、僕にとって大事な大事な戦友なので、そのチャンピオンがリンクサイドで見て「頑張れ」ってやってくれたことに対してすごく嬉しく思いますし、「よし、頑張ろう」って気持ちになりました。
―地元に向けてのメッセージを。
今回に向けてスポンサーさんが静岡、浜松からたくさんついていただいて、みんなに「頑張れ」って応援していただいたので、今日勝てて良かったですし、これから僕が頑張る姿を皆さんにお見せして、ちょっとでも皆さんのためになれたらなと思っています。これからも頑張ります。
―坪井選手にとって奥さんは。
僕は好きなボクシングをずっとやらせていただいて生きてきて、結局アマチュアボクシングを引退するときに「プロに行こう」と話したら「よし、じゃああんたのやれるとこまで頑張りなさい」って言ってくれた。いつも寛大な心で包んでくれている、本当に優しい嫁に感謝しています。
―現状の目標は。
スーパーフライ級で世界を狙いたいなと思っている。(もっと強い相手と)早くやりたい。今日の選手も、結構強いと思ったんですよ。ビデオ見ても。試合を見れば見るほど何でもできるというか、これは警戒しないとまずい相手だと思った。でもすごい楽しかったですね。もっと頑張れば、今日やった選手より強い選手と試合ができると思うとすごく嬉しいですし、早くもっと自分の力を伸ばしていけたらなと思います。