夕暮祭短歌の入賞決まる 愛知県 柘植さん市長賞
第37回夕暮祭短歌大会の表彰式が7月27日、秦野市立本町公民館(入船町12の2)多目的ホールで開催された。
同大会は郷土の歌人・前田夕暮の功績を称え、その文学遺産を継承するとともに「短歌のふるさとづくり」事業を推進することを目的とし、1987年度から毎年開催されている。今年は市内外から1139作品が届いた。表彰式後には、同大会の選者である寺尾登志子氏が「夕暮の愛した女性歌人-狭山信乃と川端千枝と-」をテーマにした講演会も行われた。
最高賞となる秦野市長賞を受賞した「春尋ね子のあとを追う楽しさよいつしか歩幅広くなりけり」を詠んだのは、愛知県在住の柘植雅一さん。日頃から俳句や短歌などを創作している柘植さんは同大会をHPで知り、今回初めて応募したという。受賞した短歌について「子どもの成長を喜ぶ心情と切なさを、春の一コマとして詠みました」と語る。選者の山田吉郎氏は「春の訪れを喜ぶ心のリズムをうまく伝えている、優れた作品です」と評価した。柘植さんは受賞について「短歌で受賞するのは初めての経験になります。この度は誠にありがとうございました」と感謝を述べた。
その他の入選者と入賞作品は以下の通り(敬称略・佳作は氏名のみ)。
▽秦野市教育委員会教育長賞「ささくれを爪切りで切るくらいには日々を大事に生きてるつもり」=樫下小春・横浜市、▽秦野中ロータリークラブ会長賞「夏雲の湧く水張田を逆さまにあゆみて帰る黄帽子の子ら」=井田建・群馬県、▽山田吉郎選者賞「必勝と激励まぶしい夜だけは遮光カーテン閉めきりねむる」=松田理穂子・川崎市、▽寺尾登志子選者賞「ゲタさん、ゾウさん、パクさん、マンガさん、ロシアに行ってよ。トロイカ歌ってよ」=大賀康男・愛媛県、▽佳作=鯵本ミツ子(京都府)、稲山博司(東京都)、遠藤寛(座間市)、金沢潤子(秦野市)、窪川葵(山梨県)、熊谷未来(東京都)、小林愛佳(厚木市)、鈴木恵(宮城県)、外久保咲羽(秦野市)、武田菜々美(岐阜県)、玉井萌々華(茨城県)、鳥野空音(横浜市)、西林美沙子(東京都)、福島健太郎(秦野市)、藤林正則(北海道)、古川眞帆(横浜市)、増井智子(伊勢原市)、門眞由佳(相模原市)、山本孝子(横浜市)、吉原成美(千葉県)