音楽座ミュージカル『ホーム』東京公演、開幕へ
1994年に初演し、読売演劇大賞優秀男優賞・優秀スタッフ賞を受賞、以来再演を重ねてきた音楽座ミュージカル『ホーム』。2024年10月に足利でのプレビュー公演と高校の芸術鑑賞会、その後11月に大阪・幸田町と好評のうちに上演してきた本作の東京公演がいよいよ11月29日(金)より草月ホールで幕をあける。
昭和30年代なかばからひとつの家族を中心にして展開する物語は、もう一筋のラインとして学生運動に命をかけた恋人たちのストーリーが走ることからもわかるように、昭和が中心となって描かれる。これまでの演出では、まさにこの「昭和」を衣裳や小道具などでも表現していたが、今回の相川タローを中心としたワームホールプロジェクトの演出では、ここが特に大きくかわり、昭和の時代色がほぼ払拭された。
さらにこれまでは芝居的ミュージカルの印象だったが、ダンスミュージカルとしての要素が強くなった。その結果、大きなストーリーは変わっていないにもかかわらず、底抜けに明るく、生命のうねりを感じさせる作品として生まれ変わっている。
照明は、これまでもこのチームとの作品で日本照明家協会賞(舞台部門)優秀賞など受賞してきた渡邉雄太によるエッジの効いたプラン。その生まれ変わった作品が、今度は独特の没入感を持つ草月ホールでさらに大きくうねりはじめる…!
東京公演では休憩込み約2時間40分の本編に、日程によりさまざまなイベントがつく。現在12月1日(日)、12月8日(日)の公演は完売となっており、他の日程も席種により売り切れの回も出ている。当日券が販売される場合は公式ホームページや公式SNSで発表されるが、プレイガイドでの購入も引き続き可能。
出演は山本哲郎役=小林啓也、麻生めぐみ・山本広子役=森彩香、坂本いずみ役=岡崎かのん、藤井宏役=安中淳也ほか。