ROTTENGRAFFTYの25周年の集大成、フォーリミやホルモン、ヤバTらが祝いに駆け付けた『響都超特急2024』1日目オフィシャルレポート到着
2024年12月21日(土)、22日(日)に京都パルスプラザにて『響都超特急2024 〜KYOTO ULTRA EXPRESS〜』が開催された。イベントHPで掲載されているものとは別の、1日目のオフィシャルレポートが到着したので紹介する。
2024年12月21、22日の2日間にわたり、ROTTENGRAFFTY(以下、ロットン)が主催する『響都超特急2024』が京都パルスプラザで開催された。2024年はバンドにとって結成25周年となる節目の年。一年をかけてバンド史上最大本数のライブをこなしてきた彼らの集大成ともいえる饗宴をともに祝おうと、会場に観客が集結。総勢29組ものシーンの猛者たちが爆音を鳴らしまくった“ヒビキュー”の2日間の模様をお伝えしたい。
金閣のステージにふさわしい、煌びやかな特攻服を身にまとい、祝砲ならぬバイクのエンジン音を吹かしながら登場した氣志團。「今日一日最高にしようぜ! これから2日間、朝から晩まで戦わなきゃならない。さぁ行こうか!」とくれば、もちろん「One Night Carnival」だ。出演が叶わなかったTHE ORAL CIGARETTESや主催であるロットンの楽曲をアレンジしたりと、盛り上げ上手な5人は愛もネタも満載なステージで盛り上げてくれた。
「暴れ狂うぞ!」、7年ぶりの出演となるCrossfaithは「The Final Call」から一気にフロアの熱気を高めていく。重厚なリズムを怒涛のごとく打ち出しと、それに応えるように高速のサークルピットを生み出す観客。強靭なビートが体の正面からぶつかり、フロア一面に波打つようにヘッドバンキングが沸き起こる。
「どんなもんかな~♪」、ご機嫌にフロアを見渡すと、「君にしか」から“いつも通りにいつも以上”なパフォーマンスで観客を圧倒していくハルカミライ。真摯に音をぶつけ、内側から燃え滾るような音を鳴らす4人。一切の嘘がない、シンプルなサウンドに心掴まれ、誰もが拳を高く掲げていた。
「Emotions」から盛大なシンガロングが沸き起こったMAN WITH A MISSION。楽曲を披露するごとに歓声が沸き起こり、フロアに何度も熱のピークを生み出していく。フェスではおなじみのキラーチューンを連発するも、そのどれもが音の進化はもちろん、圧倒的な存在感を放っていて、瞬発力はもちろん、暴発するようなエネルギーの大きさもさすが!
銀閣ステージにはDizzy Sunfist、SIX LOUNGE、THE GELUGUGU、Jin Dogg、ENTH、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、四星球が出演。Dizzy Sunfistは「みんなの心カツアゲしにきました♪」と「SHOOTING STAR」で、バンドはもちろん、観客さえも輝かせるようなギラついた音を鳴らし、SIX LOUNGEは新曲「My Way」など、がむしゃらなロックンロールサウンドを奏でる。
6年ぶりの出演となったENTHは「SCUM DOG FART」でご機嫌に観客を躍らせると、トリの四星球は前代未聞、25周年のロットンを祝うべく30分の持ち時間で25曲を演奏するという愛溢れるパフォーマンスでイベントを盛り上げた。
さらに金閣と銀閣ステージ、それぞれの転換時には今年も芸人ステージが登場。初日は、はるかぜに告ぐ、チャンス大城、ヨネダ2000、吉本新喜劇、中山功太が出演。キレ味抜群の笑いで観客を楽しませ、音楽と笑いで常に幸福度高めな時間を楽しむことができた。
イベント中盤とはいえ、会場のボルテージが収まる気配は一向にない。ヤバイTシャツ屋さんは「ロットンの親戚、ヤバイTシャツ屋さんです!京都府代表、やらせてもらいます!」と「無線LANばり便利」など、地元の雄たる姿をたっぷりと誇示してくれた。真冬の京都で鳴らす“タンクトップ”2連発から、「D.A.N.C.E.」のカバーまで、何度もトドメを刺すようなタフなサウンドで圧倒!
フロアがカオスの極みに達しようとしていたのがマキシマム ザ ホルモンだ。「鬱くしき人々のうた」など、まるで鈍器のような重厚なサウンドでフロアを揺らす4人。吉本新喜劇のネタや小芝居で笑いもしっかり入れたと思いきや、サプライズで生田斗真が登場! 「殺意vs殺意(共犯:生田斗真)」でコラボするだけでなく、そのままラスト「恋のメガラバ」まで突っ走り、圧巻のパフォーマンス×イケメンで老若男女を虜にしてしまった。
誰よりもヒリついたパフォーマンスで観客を夢中にさせた04 Limited Sazabysはスタート早々に、「fiction」「monolith」と特大のサークルピットを生み出すキラーチューンを連発。トリのロットンへ“繋ぐ”のではなく、“奪い取る“ような気迫を感じるパフォーマンスに観客も呼応し、熱気はさらに上昇。ギラついた視線で歌い上げる「My HERO」など、リスペクトと闘争心剥き出しのライブに拍手喝采が沸き起こった。
「泣いても笑っても最終列車。明日が当たり前にくると思うな。輝き狂え!」、ROTTENGRAFFTYが記念すべき“ヒビキュー”初日、1曲目に選んだのは「ハレルヤ」。金閣が漆黒に染まるような、タフで重厚感たっぷりなサウンドが鳴り響く。GERUGUGUホーン隊が加わっての「D.A.N.C.E.」、THE ORAL CIGARETTESの「5150」をさらりとカバーしたり、NOBUYAとN∀OKIがフロアに突っ込んだりと、一瞬たりとも目が離せない。
結成25周年、バンドを続けていくことの大変さ、メンバーとの絆。すべてが積み重なって今があると語り「まだまだ進む。変わり続ける。不器用なオレらでも、その先へ…。まだ観たことのない景色へ」。バンドの意志を表明するように新曲「Blown in the Reborn」を披露。最終曲「響く都」まで、全力投球のパフォーマンスで“ヒビキュー”初日を駆け抜けた。
文=黒田奈保子