アウェイ育児、どうしてる?
妊娠・出産・育児のリアルな経験談が集まる匿名座談会。子育てのお悩みあるあるを中心に、今まさにその悩み直面している人も、これから直面する人も、子育ての参考書にいつでも聴ける番組。
今回は、親族が近くにいない「アウェイ育児」について。参加してくれたのは、プルーンさん(島根在住、5歳/1歳のママ)、りんごさん(東京在住、1歳6ヵ月ママ)、ももさん(福岡在住、3歳/5ヵ月ママ)です。
なお、島根県在住のプルーンさん。親は神奈川に。
東京のりんごさん。親は青森と神奈川。神奈川の親は高齢で頼るのが難しい。
福岡在住のももさん。親は広島と鹿児島。それぞれ4時間、6時間かかるそうです。
夫は頼れる存在か
もも:おっぱい以外は全部できます。離乳食も自らあげてくれます。
川島:子育て始まる前に話し合いがあったの?
もも:1人目のときが大変すぎて。お互いどんどんアップデートしていって、2人目の今の形ができました。役割分担というか、気が付いた人がやる。どっちも何もかもできるようにしています。
川島:1人目のときは・・・
もも:産まれた時から泣き狂っていて、1日中抱っこ。私はボロボロになってしまって。乳腺炎を繰り返したり、首の椎間板ヘルニアになったり。やってもらわないと回らなくて。
プルーン:うちは、家事・育児、半分以上やってくれます。協力しないとやっていけない。やるしかない。でもケンカは増えちゃいます。余裕がないとイライラしてしまって。
川島:ケンカって?
プルーン:お互い時間がなくてイライラと。夕方以降が戦争みたいで。こっちで離乳食あげて、上の子は「ママ~?」って言ってて。年の差が5歳差なんですが、下の子は7時半に寝るけど、上の子は10時まで寝ない。これだと自分の時間がなくて…。「これやってよ!」「あなたがやってよ!」みたいな。
一同:(笑)
りんご:頼れる人ではあります。安心して預けられる。けど、世間一般のパパみたいな感じです。むかつくところもたくさんあります。料理ができない。やろうとしない。でも、夫がいない日は、私が全部やってるけどね…と思いながら、私がいない時間用の、子供のご飯の準備をして。
「親に頼れたら…」と感じるのはどんなとき?
プルーン:私が2人目のつわりで起き上がれないときに、上の子の世話をしないといけない。だけどパパは仕事でいないとか。あとは、2人目が産後1ヵ月で入院することになって、夜、いろいろな準備で大人2人で病院に連れていかないといけない。そんな時、上の子を夜遅くに起こして病院に連れていくということが何回かあって。誰か近くにいたら、ちょっと上の子を預けたり、来てもらったりできるよな…と。
りんご:産後、退院してすぐにワンオペし始めたので、退院して、自分の母親が迎えてくれたら、温かいご飯が食べられるのに…日中ちょっと寝られるのに…と。「しんどいから来て」「ご飯だけでも持ってきて」「お風呂のとき見てて」とか言えたなって。夫も育休をとれない…会社的にとるのがよくない風潮の会社で。
もも:椎間板ヘルニアになって激痛!本当に痛い。抱っこなんぞできない。本当は寝ていたいけど、泣き叫んでる子がいる。抱っこはできないし。病院に行ったり整骨院に行きたくても、誰も預ける人がいない。夫も仕事を何日も休めない。その時は、育休中の同僚に頼みました。その子も赤ちゃんを抱えて手伝いに来てくれて。泣いてる子が2人いる…(笑)
もう1つは、保育園に入りたての頃。うちの子は本当に用心深いから、慣らし保育が全然うまくいかなくて。水も飲まない、お菓子に手もつけない。水分がとれないから、1時間2時間で帰ってこないといけなくて。そうこうしているうちにどんどん病気にもかかって。4月はトータル2日くらいしか行ってない。私も4月はほとんど会社に行けなかったけど、昼間にできなかった分、家で夜中まで仕事してほとんど寝れない。慣らし保育期間中に親が近くにいてくれたらどんなに良かったかなと。
実際、ピンチの時。どう対処してきた?
もも:誰かに家に来て子供をみてもらうって、すごくハードルが高い。ファミリーサポートも事前予約が必要。何かあっても当日急に、ファミサポにお願いすることができないんです。誰か預けられる、信頼できる人を1人でも作れたら一番いいですよね。
プル :どうも対処できてないです。その場しのぎ。悩みとしては、夜中に発熱したときに、仲の良い、助け合える友人家族がいても、夜中の10時、11時に「上の子預かって」なんて言えない。家族でなんとか対処し続けるのが苦しい。自分たちも翌日休めるわけじゃないし。
りんご:私も対処できてなくて。その日を過ぎるのを待つしかない。自分が体調悪いのに子供が元気で…という日が続くと、YouTubeにお願いしたりして…。お菓子をたくさん出して、普段は食べないリビングの床で「これ食べてみる?」みたいな。Uberが日用品も運んでくれるので、いろんなおやつを買ってみたりとか。あと、仕事が始まってご飯づくりがてんてこまい!自治体の制度で、家事をやってくれる人が来てくれるものがあって。自分の気持ちに余裕が出ました。
川島:自治体の制度で?いくら?
りんご:0歳のときは無料。1歳になると1時間500円です。
一同:わあ!!
こうなったらいいな…と思うこと
りんご:夫の会社が昭和で…育休がとれませんでした。そういうのがもっととりやすくなってほしいのと、突発的に仕事を休まないといけないことがどうしてもあるので、夫の方も、柔軟にやってくれたらいいのにな…。
川島:自分ばっかりになっちゃう?
りんご:偏りはありますね。
もも:うちは夫が育休を取れて、育休とってくれてるから私の体調もいい。家庭が平和にまわって、私も病気しづらい、子供も病気しづらい。いい連鎖が生まれています。いつも思うのが、急に呼び出されて仕事を休むときも、大変申し訳ない気持ちなのと、他の人の目が気になる。でも「育児は急に呼び出されたり、頻繁に熱を出したりするのが当たり前なんだよ」というのを多くの人にわかってほしい。子を持たない選択をするかたもいらっしゃる社会だけど、子をもった人たちにもどうか寛容であってほしい。会社でいろんな研修があるのに、育児をしている人たちがどういう生活をして、どういうことが大変なのかという研修はないですよね。そういうものがあると、想像しやすくなると思うんです。寛容になれる仕組み作りが足りないんじゃないかな。
川島:周りの人も、知らないだけ、気付いていないだけということもありますよね。
もも:うちは50、60の男の人たちが多い会社なんですけど、そういう人たちは実際、子育てをしていない人も多いです。だからわからない。そして、若くて独身でいらっしゃるかたたちも、想像しにくいと思います。私も若いときは、全くわかってなかったです!そういうかたたちに、どうやったらわかってもらえるかの土台作りが必要だなと。
(TBSラジオ『ベビーのいる生活~迷える子育て応援Podcast~』より抜粋)