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「国立音楽大学」出身のソプラニスタ岡本知高さん登場!

TBSラジオ

東京の多摩地域にお住まいの方、出身の方もそれ以外の方にも多摩を楽しんでいただきたいという番組。
MCは土屋礼央さん(国分寺市出身)&林家つる子さん(八王子市の大学出身)。

今週のゲストは、ソプラニスタの岡本知高さん。高知県出身の岡本さんですが、「国立音楽大学」のご出身。大自然が溢れる地元・宿毛市で育った子供時代の話から、吹奏楽に夢中だった学生時代、“ソプラニスタ”という特殊な声を自覚するきっかけなど、たっぷり伺いました!

「国立音楽大学」出身のソプラニスタ岡本知高さん登場!

“宿毛市”・・・なんて呼ぶの!?

土屋:さっそくゲストの方をご紹介です。ソプラニスタの岡本知高さんです!

岡本さん:🎵オオオオォォォォォォオオオ~~~~~~岡本知高です! よろしくお願いします!

つる子:すごい!

土屋:絶対にポリープできてないよ(笑)。こんなに簡単に歌ってくれるんだ(笑)。

岡本さん:どこでもいつでも歌います!

土屋:われわれは同い年なんですよ。

岡本さん:そう! 1976年生まれ。

土屋:同い年だから子供時代の記憶も・・・

岡本さん:共通していると思う。

土屋:岡本くんが、多摩地域にゆかりのある大学時代を過ごしていて。

岡本さん:そうね。

土屋:そこの話に行きたいんですけど、大学時代の話を後に取っておいて。そこに辿り着くまで、どういう生き方をされてきたのか、どんな人なのか。

岡本さん:東京の人間じゃないからね。

土屋:出身はどこでしたっけ?

岡本さん:高知県の宿毛市というところで。

土屋:新宿の宿に毛と書いて宿毛。

岡本さん:クイズ番組で出題されるくらい読みにくくて。宿に毛だから、“しゅくもう”とか“やどげ”とか言われるんだけど(笑)。宿毛(すくも)と呼びます。

土屋:僕は旅行でいきましたけど、良い所ですよね!

岡本さん:子供の頃は何も無くてつまらない所だなと思っていたんですけど、今思うのは東京に無い物はなんでもあるなって。自然に溢れていて、海や山がきれいで。子供の頃は川で遊んで。昭和初期のような。例えば、箱眼鏡で石をはぐりながらエビを突くとかね。

つる子:ああ、いいですね!

岡本さん:鮎と一緒に泳げるとか。幼少期はそれが当たり前だったので。同級生は川に行けば誰かいる。

土屋:なるほど! 憩いの場だ。

岡本さん:鮎と待ち合わせとしない(笑)。

「吹奏楽」に夢中で音楽教師を夢見た学生時代

土屋:で、音楽はいつからなの?

岡本さん:ピアノを習い始めたのが小学校5年生で。段々と思春期に入っていくぞという頃で、ピアノは女の子の弾くものだからって、男の子は辞める時期なんですよね。でも僕は転校を機に、宿毛でピアノを習い始めて。で、中学校で吹奏楽部に入ったのが、クラシックとの出会いかな。

土屋:いきなりクラシックに興味があった?

岡本さん:吹奏楽にどっぷりだったんですよ、中学1年生で。

土屋:楽器は何をやってたんですか?

岡本さん:サックス! 似合うでしょ(笑)。見た目的にも少なくともソプラノよりは似合う。

つる子:(笑)。

土屋:サックスは長いことやったの?

岡本さん:みんなで音を出すのが鳥肌もので気持ち良くて。これは生涯をかけて吹奏楽と歩みたい、と。ということで、音楽の先生になろうと。将来は音楽コンクールに生徒たちを引率する指揮者=先生になろうという夢を中1で抱いて。そこから音楽大学進学への道がスタートするんですよ。

土屋:意外とそういうところなんだね。

つる子:岡本さんが先生だったら楽しいと思う!

岡本さん:そうかな~、いろんなしがらみとか、あるんでしょ(笑)。

つる子:(笑)。

岡本さん:クラシックとかオペラとかはまだ未知の世界で。

土屋:そうか、まだ歌ってないのか。

岡本さん:そう、トシちゃんや明菜ちゃんが好きだったわけですよ! 同じ世代だからわかるでしょ。光GENJIとかね。

土屋:われわれの時代は光GENJIばっかりだったから! トップテンの1位も必ず光GENJIだからドキドキしないのよ(笑)。

岡本さん:あの時代はポップスが好きで。吹奏楽を高校3年までやって。ヤバい、このまんまだとサックスプレイヤーの道を歩んでしまう、と。それくらいサックスのレッスンに没頭していたんですよ。

土屋:いいじゃないですか。

岡本さん:ただ、音楽の先生になったら歌も教えたいし、リコーダーもピアノも弾けなければいけない。音楽大学って専攻があった方が花形なんですよ、トランペット専攻です、声楽専攻です、ピアノ専攻です、とか。だけど、僕は“音楽教育”という専攻を持たない先生になるためのコースを受験しようとしたら、高校3年の受験直前で受験科目に声楽が入ってきたんですよ。

『音楽・夢コレクション』を見て歌への興味が芽生える

岡本さん:ただ、サックス専攻だったら声楽は受験科目に無いんですよ。ところが教師を目指す道だと声楽が入ってきて、ヤバい!って。高校3年で焦って、先生の所でレッスンを受けた初日に先生から<岡本君、どこから声を出しているの?>って言われて。

つる子:はい。

岡本さん:そこで初めて僕の声が専門家に見てもらえた。

つる子:へえ!

土屋:僕らの時代、カラオケが中学まではそこまで無かったから。歌う機会があまり無かった。

岡本さん:オレたちの時代だと、カラオケはハイカラだったよね!

土屋:でっかいレーザーディスクをガッチャンって(笑)。新譜は別の冊子で少し薄くて。

岡本さん:そうそう(笑)。

土屋:じゃあそこまでは、自分の歌声をいいかもと気づいてもなかったの?

岡本さん:まったく気づいていなかった! 思春期になっていくと男子はみんな声が変わっていくじゃないですか。僕は変声期の自覚が無かったんですよ。しかも、周りの声が低くなった連中の方が脚光を浴びるわけですよ。

土屋:大人の階段を先に登ったみたいな。

岡本さん:そう。でも僕は声が変わらないものだから誰も注目してくれないし。

土屋:はい。

岡本さん:ただね、中学生の当時、出会ったのが森久美子さん、中島啓江さん、島田歌穂さんが出ていらっしゃった『音楽・夢コレクション』という番組。

土屋:見てた! 最高だよね! NHKでやっていて、バラエティの感じもあって楽しかったよね!

岡本さん:ミュージカル系のすごい女優たちがレギュラーを務められていて。その番組を見て、自分も吹奏楽でステージに立っているのに、歌って表現が違うんだなって。華やかだし。思春期で照れくさいし、ぽっちゃり体型だったし、自分のことが恥ずかしい時期だったから歌の人ってすごいなって憧れみたいなものが、中1、中2でちょっと芽生えた。

土屋:そうか、あの番組を見て、歌もいいんじゃないかなと。

岡本さん:歌に興味はあったけれども、自分は音楽教師になりたいし、サックスで「国立音楽大学」に行きたいんだって。とにかく東京に大学に行きたいって。

土屋:当時、高知の宿毛では・・・音楽を極めるような土壌は無いんですか? しのぎを削って・・・

岡本さん:あるわけないじゃない! 漁業と農業の町だから。

つる子:(笑)。

土屋:僕は、さかいゆうも友達で。

岡本さん:ああ、土佐清水の。さかいゆう君も、僕と肩を並べる田舎の出身で。

土屋:そうなのよ。高知の人の歌の上手い感じ、なんかあるのかなって。

岡本さん:天真爛漫に子供時代を育ったというのは、一つ良いのかもね。自然の中で野山を駆けずり回って、川で遊んで。ファミコン時代だったけど、ファミコンと外で遊ぶのは半々だった。

土屋:いいなあ~。オレは買ってもらえなかったから。ドラクエやってみたかった! うちはファミコン禁止だったから! 

岡本さん:高知の宿毛にもファミコンはあったよ(笑)。🎵かわいそう~

土屋:ドラクエの呪文、メモりたかった!

岡本さん:ドラクエ2の呪文なんか、新聞の端っことか、ティッシュの端っことかに書いてたよ。

土屋:羨ましい~! ずっと友達の横で見てた~! 東京にいながら宿毛の岡本君にファミコンで負けてる!

岡本さん:こっちはファミコンと大自然が共にあるから!

土屋:じゃあ、音楽情報はどうやって仕入れるの?

岡本さん:両親が、町の合唱団=ママさんコーラスで知り合ったのね。だから、オペラは無いけど、歌好きな家族で。10歳上の兄に関してはヘビメタをやっていて、いろんなレコードが家にあって。姉はピアノをやっていたから、音楽は家の中にいっぱいあった。

“ソプラニスタ”という特殊な声を自覚するように

土屋:じゃあ声楽のレッスンに行くようになって、歌も良いんじゃないかってなった?

岡本さん:ただ、<岡本君の声は、ちょっと高過ぎる>と。ソプラノは、そもそも女性を指す言葉なんですよ。

つる子:そうなんですね。

岡本さん:だからわざわざ“男性ソプラノ”という言い方をしないと。僕は“ソプラニスタ”という声の種類なんですけど、“ボーイソプラノ”も、裏声のカウンターテナーの“ソプラノ”も、全部“ソプラニスタ”。とにかく、男性で男の子でも、裏声でも地声でもソプラノの声を持った男性は、“ソプラニスタ”。

つる子:へえ。

土屋:じゃあ、先生を目指すには“ソプラニスタ”の声では高過ぎる、と。

岡本さん:うん。ただ、自分の声が特殊だと言われたところで歌を勉強してきて無いから、言われてもわからないんですよ。それが、東京にレッスンに行くようになって、どのくらい珍しいのか。生まれつきで、大人でもあるのにソプラノの声を持っているというのが珍しいというのは、周りが珍しがるから段々と自覚が芽生えてきて。

つる子:はい。

岡本さん:大学に入ってから耳鼻科に行った。

土屋:耳鼻科!?

岡本さん:大学に入ってから、自分は与えられた人にしかなれない歌手の道が見えてきて。耳鼻科に行って、<先生、これから変声期が来たら困るんです>って。

土屋:ああ、そうだよね。

岡本さん:“男性ソプラノ”の方法でしか発声法が身に付いてないし。<このまま歌手になれそうなのに、朝起きたら低い声になったら困るんです>って、耳鼻科の先生に聞いたら、<岡本さんは骨格も声帯も大人のサイズになってます>って。

土屋:それはほんとに神様が与えてくれた感じだね。

岡本さん:まさに。耳鼻科の先生が、<これは、神様とご両親からのギフトだと思って大事に使ってください>って。

「国立音楽大学」を“声楽”で受験!

土屋:大学の受験の声楽は、どんな感じだったの?

岡本さん:結局、声が特殊なので、音楽教育という浅く広く勉強するところでは僕の声は突飛過ぎると。その個性は伸ばして欲しいから、“声楽科”専攻で受験して欲しい、と。

土屋:なるほど。それはそうだよね。

岡本さん:でも、受けるかどうかはわかんないわけですからね。親とも相談して、一年の浪人は堪えようと。一年浪人してちゃんと受かってね、と。

土屋:声楽専攻ということは、ものすごい準備した上での受験だから。

岡本さん:音楽大学って特殊だから、入るまでの準備が大変なんだよね。でも、何を言ってるかわからないイタリア語の曲を念仏のように歌って。ギリギリ合格しましたよ。

土屋:浪人もせず?

岡本さん:そう、ストレートでね。

つる子:すごい!

土屋:なんで「国立音楽大学」だったの? 音大はいっぱいあるよね?

岡本さん:そもそもサックスでも「国立音楽大学」は優秀で、僕は下地啓二という先生についていて。歌も、“歌の国立”と言われているくらい声楽の専門大学なので。バイオリンもトランペットも優秀ですけどね。

土屋:オレは、最寄駅が「国立駅」だったから誇り高いな。

岡本さん:そもそも付属の幼稚園や小学校は「国立市」にあって。大学は今、「立川市」で。

(TBSラジオ『東京042~多摩もりあげ宣言~』より抜粋)

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