【大ピンチ】北関東ブラザーズが太田市のレトロ自販機パラダイスへ / 第2回:古沢まさかの失踪
北関東を愛し、北関東に愛された男たちが “北関東のディープゾーン” へと足を踏み入れていく。群馬を背負う古沢、栃木を背負う砂子間……我々「北関東ブラザーズ」の旅はまだ始まったばかりなのだが、いきなり波乱である。
撮影当日、集合時間になっても古沢が現れないのだ。まさか初回で脱退するつもりなのか……仕方がないので前回の「館林編」でいただいたアンケートを読みながら彼の到着をもう少し待つことにした。
・北関東ブラザーズ
記事公開から1週間で集まったアンケートは、なんと約180件。内容は「今後の展開が楽しみ」「隠れファンです」「穴場の店を紹介してほしい」「私の街にも来てほしい!」「ワープすごすぎ」と、ほとんどが温かい応援の声だったが……
「茨城がいないのに北関東を名乗るな」「2人でやる意味ある?」「飛ぶのいらないです(笑)」「岡山にも来てください」といった厳しい意見もチラホラ。すべての意見をありがたく頂戴します! 古沢にも伝えなければ……と思った、その時!
古沢「すみません……」
古沢「遅くなってすみません……」
古沢「ハァ、ハァ……」
砂子間「遅刻の理由を説明してもらわないとな」
古沢「岩下の新生姜グミを買って遅れました」
砂子間「そ、それは岩下の新生姜ミュージアム(栃木市)や栃木県内のスーパー・ドラッグストア等で購入できる商品ではないか! お、お前……」
砂子間「優等生過ぎるだろ」
古沢「イエス! なぜなら……」
We are 北関東ブラザーズ!
・リクエストありがとうございます
──というわけで、今回は読者リクエストの最も多い地域に行くことに。集計の結果、太田市・伊勢崎市(群馬県)が2票、土浦市(茨城県)が2票、宇都宮市・佐野市(栃木県)が3票、そして4票集まったのが……
古沢「栃木県足利市ですね」
・足利市に行きたい
足利市といえば、日本最古の学校「足利学校」、伝説のロックバンド「QUEEN」のフレディ・マーキュリーが訪れた「栗田美術館」、日本三大イルミネーション「あしかがフラワーパーク」などが有名。果たしてどんな旅になるのだろうか……
賛否両論のワープで本日も移動します! クレームは勘弁してください。それでは……
北関東ブラザーズ、出発ッ!!
砂子間「こ、ここは足利市……?」
古沢「いえ、群馬県太田市のようです」
・オレンジハット沖之郷店
実を言うと、足利市へ向かう道中で「オレンジハット」なる渋い看板を発見して思わず立ち止まった次第。自動販売・コーヒー・軽食・ゲームが楽しめる……らしい。昭和の香りが漂いまくっている。
外から店内の様子は確認できないが、駐車場には車が1台。営業はしているようだ。「穴場の店を紹介してほしい」というリクエストもあったし、スルーするわけにはいかないだろう。勇気を出して突入してみると……
…………
うおおおおおおおおお!
看板どおり「昭和のゲーセン」と「昭和の自販機食堂」を組み合わせた空間だった。完全に北関東のテーマパークではないか。
壁際にズラリと並ぶ「うどん・そば」「ラーメン」「トーストサンド」といったレトロ自販機たちは現役で稼働している。ちなみに24時間営業とのこと。
・天ぷらうどん
せっかくなので380円の「天ぷらうどん」を食べることにした。硬貨を投入してボタンを押すと、25秒のカウントダウンが始まる。
そして……
お、お、お、
おおおおお〜〜〜〜
いいですね〜〜〜〜〜〜!
・こういう場所で食べるからウマい
湯気とともに現れたのは、かき揚げ天ぷらがのったザ・自販機のうどん。見た目は普通だが、こういう場所で食べると美味しい。富士山頂のカップ麺と同じ理屈だ。
ほんのり甘めのスープと太めの麺は「北関東のソウルフード」と言っても過言ではない。
古沢は麻雀ゲームを楽しんだ後に「瓶コーラ(150円)」を購入した。
言うまでもなく、コーラは瓶が1番ウマい。缶・ペットボトルに圧倒的大差をつけてダントツ1位である。
金属のフタは、自販機に設置されている栓抜きに引っ掛けてシュポッと外す。フタはそのまま回収される仕組みだ。この一連の流れをスムーズにこなせてこそ、真の北関東民である。
古沢「コーラもサイク〜です!」
・そして……
昭和レトロな自販機で食べるうどん、そして瓶コーラ。 「オレンジハット沖之郷店」は、ただの休憩所ではなく、北関東が誇る “時間旅行スポット” だった。 穴場を紹介してほしいという読者の声に、これ以上ふさわしい場所はないだろう。
腹ごしらえも済んだ我々は、いよいよ本日の本命・足利市へ向かうことにした。しかし……
北関東ブラザーズ、セイヤーッ!
パタッ
砂子間「ここが足利駅か……って、え?」
古沢がいない。そして、これは……!
古沢の北関東ノート!
・古沢はどこ?
待て待て待て……まさか古沢、ワープに失敗してしまったのか? 駅前に落ちていたのは彼のノートだけ。え、こういうことって本当に起きるの?
いや、嘘だろおい……
もしかしたら、あいつは今も時空の狭間に取り残されているのかも。一体どうすれば……
ふ、ふ、古沢……
古沢ァァアアアアアアアアアア……
古沢ァァァァアアアアアアアア!
次回、足利編へ続く。
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.