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横浜市内 2024年の火災件数は23年より減少も死者は増加 24人、過去10年で最多タイ

タウンニュース

横浜市内 2024年の火災件数は23年より減少も死者は増加

横浜市消防局は1月17日、2024(令和6)年の「火災・救急概況(速報)」を発表した。火災件数は23年より減少したものの、死者は10人増の24人だった。全火災の出火原因は「たばこ」に代わり「放火」が最多となった。救急出動件数、搬送人員ともに3年連続で過去最多を記録した。

出火原因は放火が最多

発表によると、市内で24年に発生した火災は678件で、23年と比べて55件減少した。

出火原因で最も多かったのは「放火(疑い含む)」で115件。23年は1番目だった「たばこ」は23年比15件減の110件で2番目となった。3番目は84件の「こんろ」だった。

住宅火災(290件)の出火原因は例年と同様、「こんろ」が最多で23年比7件増の65件。次いで「たばこ」が38件、「電気機器」が32件だった。

テレビや掃除機などの電気機器、テーブルタップなどの配線器具を発火源とする「電気火災」は全火災のうち198件で、全体の29・2%。中でもリチウムイオン蓄電池に起因した火災は40件で、消防局の担当者は「近年増加傾向にある」と話す。モバイルバッテリーやスマートフォンなどに使われていることが多いリチウムイオン蓄電池は、強い衝撃に弱いため、「高いところから落下させた場合は、使用を控えてほしい」という。特に膨れていたり、充電中に異常な高温になった場合には、「速やかに使用を中止してほしい」と呼びかける。

火災による死者の8割が高齢者

火災による死者(放火自殺を除く)は24人で、過去10年間で2016年と並んで過去最多。全員が「住宅火災」で死亡し、そのうち19人(79・2%)が65歳以上の高齢者だった。

火災による負傷者は108人(23年比9人減)で、そのうち45人(41・7%)が65歳以上の高齢者。23年の32・5%よりも高齢者の割合が増えている。

火災件数は減ったが、死者数が増えている要因について、同局の担当者は高齢化があると分析。「高齢者は煙の臭いに気付きづらい人が多い。また、足腰が弱っていて逃げるのに時間がかかる人もいる」と話し、今後も高齢化が進むため、火災による死者、負傷者で高齢者の割合が高い傾向は続くとみている。

日頃から整理整頓を

同局の担当者は出火原因1番目の「放火」に対しての備えとして、「自宅の屋外に余計なものを置かないこと」を挙げる。ごみ袋や使わないものなどを屋外に放置していると、放火犯に目を付けられやすくなるという。

また、火災が発生した場合、速やかに避難するためには「自宅内も整理整頓してほしい」と同担当者。安全な避難ルートを確保できるだけでなく、リチウムイオン蓄電池が発火しても、周囲に燃え移るものがなかったため、被害が拡大せずに済んだケースもあったという。「日頃からの整理整頓が大事」と呼びかけている。

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