人は毎日解毒をしながら生きている!? 自然界に潜む様々な毒【眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話】
そもそも体にとっての毒ってどんなものがあるの?
食物から入ってくる有害物質がほとんど
体にとっての毒とはどのようなものなのか何となく認識はしていても、その実体は意外と知られていないのではないでしょうか。
体にとって「毒性あり」とされるものは、体外から入り込むものと、体内でつくられるものに分けられます。外から取り込まれる有害物質の多くは、食物・食品や水などから摂取されるものです。食品添加物を含む食品やアルコールといった人工物もあれば、自然界に存在するもの(植物にとって必要だが人体には有害なミネラル)もあり、土からの農作物や、海や川からの魚介類を通してロに入ります。もし、大気汚染や残留農薬の影響を受けた食材であれば、その毒性はさらに高まるでしょう。一方、体でつくられる有害な物質としては、活性酸素(書籍70ページ)や発がん性物質などがあります。偏った食習慣やストレスが腸内環境の悪化を招き、毒性のアンモニアや発がん性物質が増加するケースなど、こちらは体調不良や病変が有害な物質をもたらす事例が目立ちます。
外から入ってくる毒物に関しては、いくら注意しても完全に取り除くことはできません。私たちはつねに食物中の水銀や鉛、ヒ素といった有害ミネラルの毒素にさらされています。しかし、本来のデトックス機能が働いていれば、それらはすべて尿や便、汗として、そして毛髪や爪などから排出され、健康に問題が生じることはないのです。
「外から入ってくる毒」と「体内でつくられる毒」
体にとっての毒とは何でしょうか。ただ、これらは全て排除するのは不可能なので、しっかりと解毒・排出できる体にすることが重要です。
外から入ってくる毒
たばこの煙排気ガス食品添加物
少量では問題ないとされているものも、継続的な摂取は体の負担に。多種類の薬の常用
今出ている症状を抑えるためではなく、無症状だけれど健康診断などの数値を改善するための薬は、副作用のほうが大きい。残留農薬のついた野菜やくだもの
野菜やくだものなどの農作物に微量に残留している農薬は、繰り返し摂取すると体内に蓄積される。アルコール
大量に飲みすぎると体内で分解される過程で猛毒のアセトアルデヒドを生成する。自然界から
銅、水銀、鉛、鉄など。微量であっても繰り返し摂取すると体内に蓄積され、人体に有害。悪い菌・ウイルス
食中毒を起こすような菌や腐敗物、ノロウイルスやインフルエンザウイルスなど。食品や水、空気中から体内に入ってくる。
体内でつくられる毒
発がん性物質
アルコールが分解の過程で猛毒のアセトアルデヒドをつくるように、多くは、「外から入ってくる毒」が原因でつくられる。細胞が傷つき遺伝子が元通りに修復されないと細胞が再生できなくなり、異変してがん化する。
活性酸素
呼吸で取り込む酸素のうち約2%が活性酸素になる。ウイルスや細菌を排除して、免疫機能を助ける働きもあるが、増えすぎると細胞を酸化させて血管を傷つけたり、細胞を傷つけたりする。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話 』著:加藤 雅俊