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台東区『人権のつどい』では何をしている?開催概要や取り組みについて紹介

いろはめぐり

人権は私たちの生活の中で欠かせない大切な概念です。
虐待やいじめ、こどもの人権問題、性的マイノリティや障害者に対する差別、さらにはインターネット上での人権侵害など、解決すべき課題は数多く存在します。
台東区では人権問題の意識を高めるための取り組みとして、毎年、12月の人権週間に合わせて『人権のつどい』を開催しています。
本記事では、『人権のつどい』の開催概要や映画の魅力、関連施設の紹介などを通じて、台東区の人権意識向上への取り組みをご紹介します。ぜひ、この記事を参考に、地域で行われている活動に目を向け、人権について深く考える機会を持ってみてください。

人権週間とは?

虐待やいじめ、こどもの人権問題、性的マイノリティに対する差別や偏見、障害のある人やインターネット上の人権侵害、ハンセン病問題といったさまざまな人権問題が、今もなお多く存在します。

1948年12月10日に、「世界人権宣言」が採択。世界人権宣言は、初めて国際的に人権の保証や目標・基準をうたったものであり、採択日である12月10日を「人権デー(Human Rights Day)」と定めています。また、12月10日を最終日とする1週間(12月4日〜12月10日)を「人権週間」としています。

人権週間は、一見すると遠い話題のように感じますが、私たちの身近にも、人権侵害や偏見が存在している可能性があります。SNS上での不適切な発言や、無意識の言動による差別。このような日常の中にも、私たちが意識を高めていくべき課題があります。

台東区での人権週間の取り組み

台東区では12月4日〜12月10の人権週間に合わせて、毎年12月に『人権のつどい』が開催されています。人権をテーマにする作文の表彰や人権メッセージ、朗読や映画上映を行っており、より人権について知識を深めたり、考察する機会を提供しています。

2024年の『人権のつどい』の開催概要は以下になります。なお、今年の申し込みは、定員に達したため受付を終了しています。当日申込はないので、気をつけてください。

開催概要

日時:2024年12月20日(金)
13:30〜16:30まで(13時開場)
所在地:台東区西浅草3丁目25番16号 台東区生涯学習センター2階 ミレニアムホール
参加費:無料
タイムスケジュール(予定)
13:00 開 場
13:30 開 演 区長挨拶/人権メッセージ・作文の表彰・朗読/人権擁護委員紹介
14:05 ハンセン病問題についての解説(動画)
14:20 休 憩
14:30 映 画「あん」上映(113分)
16:30 終 演

映画「あん」について

台東区の『人権のつどい』で上映される、映画「あん」について、少し紹介させていただきます。というのも、私は女優樹木希林さんのファンであり、この映画にも思い出があります。樹木希林さんを一目見たいと思い、映画「あん」の舞台挨拶する映画館の前で、出待ちをしていた記憶があります。孫であるUTAさんと劇場から出てきた樹木希林さんは、とてもオーラがあり、今でもその光景は私の目に焼きついています。

話が逸れてしまいました!

映画「あん」のあらすじは以下です。

「萌の朱雀」(1997年)でカンヌ国際映画祭カメラドールを受賞した河瀬直美監督が、ドリアン助川の同名小説を映画化した作品です。縁あってどら焼き屋の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎。そのお店の常連である中学生のワカナ。ある日、その店の求人募集の貼り紙をみて、そこで働くことを懇願する一人の老女、徳江が現れ、どらやきの粒あん作りを任せることに。徳江の作った粒あんはあまりに美味しく、みるみるうちに店は繁盛。しかし心ない噂が、彼らの運命を大きく変えていきます。生きることの意味や、差別・偏見について静かに問いかける、名優樹木希林、最後の主演作です。

第39回 日本アカデミー賞(2016年)優秀主演女優賞 受賞
第68回 カンヌ国際映画祭(2015年)「ある視点」部門 オープニング作品
2015年/日本・フランス・ドイツ合作/113分

■日本語字幕付
■音声ガイド付※音声ガイドとは目が見えにくい方や目が見えない方のために映像の情報を言葉で説明するものです(先着20名まで)。

(c)2015映画「あん」製作委員会/COMME D ES CINEMAS/ TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE

参照:台東区公式HP

映画「あん」では、登場人物たちが偏見や孤独に向き合いながらも互いに助け合う姿を描き、差別や社会的孤立の問題に静かに問いかけています。鑑賞後には、誰もが「人を思いやる心」の重要性を改めて感じられる映画です。

なお、今年(2024年)の『人権のつどい』の申し込みは終了しています。今年の受付開始は10月15日だったため、2025年の『人権のつどい』への参加を希望する方は、10月中旬以降の台東区公式サイトの情報をチェックするのがおすすめです。定員に限りがあるため、早めの申し込みを心がけましょう。

4階には「はばたき21」台東区立男女平等推進プラザがある

台東区生涯学習センターの4階には「はばたき21」台東区立男女平等推進プラザがあります。ここは「誰もが自分らしく生きる」を掲げ、男女平等社会の実現を目指す拠点の施設です。

毎月第3土曜日には、活動交流(コミュニティ・カフェ)が開催されています。さまざまな国や世代の方たちと小物作りを通して、会話を楽しんだり、コーヒーを飲みながら和気あいあいと交流ができます。

小物作りのワークショップでは、季節に合わせた作品作りもあり、冬は手作りクリスマスオーナメントを作成した例もあります。地域住民同士の交流が気軽に楽しめるため、初参加でも和やかな雰囲気のなかで活動を楽しめます。

参加費は無料、予約も不要なので、「ちょっとお茶を飲みながら誰かと話がしたい」「小物作りに挑戦してみたい」「急に暇になった」など、気軽に参加するのもおすすめです。

開催概要

日時:毎月第3土曜日/14:00〜15:30(※11月の活動のみ第2土曜日)
場所:「はばたき21」男女平等推進プラザ(生涯学習センター4階)調理コーナー
内容:簡単な小物作りを予定
費用/参加申し込み:無料

さらに、「はばたき21」男女平等推進プラザの活動交流コーナーでは、テーブルと椅子46脚あり、個人や団体利用が自由にできます。インターネットに接続できるパソコンの設置もあり、調べ物をするのに好適なスポットです。

受付で申請するとWi-Fi利用も可能。個人パソコンも持ち込めるため、ちょっとした作業にもおすすめ。ただし、基本的には調べ物をするためのスペースであり、タイピング音は最小限に抑えるようにしてください。

人権パネル展も開催!

台東区 生涯学習センター1階アトリウムでは、「人権パネル展」も開催しています。区内の小・中学生の人権に関する作品や標語などが展示されています。子どもたちならではの視点で人権の大切さを伝えており、心温まるメッセージや個性あふれる作品が展示されています。

パネル展は自由に観覧OK。会場である台東区生涯学習センターは、つくばエクスプレス「浅草駅」、地下鉄日比谷線「入谷駅」から徒歩8分、東京メトロ銀座線「田原町駅」から徒歩約10分とアクセス良好です。

この季節は、寒さをしのぐにも台東区生涯学習センターはおすすめです。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

開催概要

日時:2024年12月4日(水)〜12月22日(日)まで
(休館日12月16日を除く)9:00〜22:00
場所:台東区生涯学習センター1階アトリウム(台東区西浅草3丁目25番16号)

まとめ

台東区が開催する『人権のつどい』は、地域住民が人権問題について学び、考える重要な場となっています。作文表彰や映画上映など、具体的な活動を通じて、人権意識を高めるだけでなく、参加者一人ひとりが社会の中での自身の役割を見つめ直すきっかけを提供しています。

とくに、2024年は映画「あん」の上映が予定されており、樹木希林さんの名演技を通じて差別や偏見の問題を静かに考えることができます。また、『人権のつどい』だけでなく、生涯学習センター内の「はばたき21」やパネル展といった関連施設・イベントも、人権をテーマにした交流や学びの場としておすすめです。

人権問題は決して他人事ではなく、私たち一人ひとりが向き合うべきテーマです。台東区で行われているこれらの取り組みを通じて、人権について考えるきっかけを作ってみてはいかがでしょうか。今後も、台東区の活動を通じて、人権意識を深め、地域全体がより暮らしやすい社会になることを願っています。

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