新入社員が1日3回以上歯磨きを習慣化し、8割がデンタルフロス利用 ライオンの取り組みを紹介
ライオン(東京都台東区)は12月19日、新入社員向けにオーラルヘルスケア研修と働き掛けによる継続的なアプローチを実施した結果、社員の約8割でデンタルフロスの習慣が定着したという成果を発表した。
専門家を招いた研修のほか、2か月後にはデンタルフロスを追加配布
同社では、職域における歯と口の健康教育の一環として、従業員に対し、定期的なオーラルヘルスケアに関する研修や実践の働き掛けを行っている。新入社員に関しては毎年、研修や製品配付に加え、ケア意識が高まったタイミングで行動変容につなげられるよう独自施策を展開している。
2024年は、歯科衛生士による歯に関する基礎的なレクチャーやマーケティング担当による歯みがきやデンタルフロスなどの習慣づくりの講義を行う研修とともに、研修後のアプローチとして、2か月後にデンタルフロスと啓発リーフレットを追加配付した。
その結果、新入社員における平日の1日3回以上の歯みがき実施率は、研修前の34%から研修1か月後では92%に増加、9割以上の新入社員が1日3回以上歯みがきを実施するようになった。
歯みがき1日3回以上実施率研修前研修1か月後2021年(n=84)49%76%2022年(n=77)31%78%2023年(n=65)60%97%2024年(n=71)34%92%
デンタルフロスの週1回以上の使用率は、研修前の46%から研修1か月後では58%まで増加。さらに、洗口剤の週1回以上の使用率は、研修前の21%から研修1か月後では56%まで増加した。
また、2023年(追加配布なし)は研修1か月後(70%)をピークに、6か月後ではデンタルフロス使用率が59%まで下がったのに対し、2024年は6か月後も77%と高い使用率を維持した。
この結果を受け、同社はセルフケア行動を習慣として定着させるためには、継続的なアプローチが有効であると解説する。
「国民皆歯科健診制度」義務化へ、国が推進
健康で質の高い生活を営む上で、口腔(こうくう)の健康の保持・増進は重要な役割を担うことから、定期的な歯科健診の機会や歯科診療の受診が必要とされる。一方で、現在、社会人については一部の専門従事者を除き、対象外となっている。
こうした状況を踏まえ、政府は歯科口腔保健に関する制度改革を進めている。国民に毎年の歯科健診を義務付ける、いわゆる「国民皆歯科健診制度」については、「骨太の方針2023」において、 生涯を通じた歯科健診に向けた取り組みの推進として明記された。
ライオンの取り組みの詳細は同社の公式リリースで確認できる。