老害予備軍それとも男の更年期? ひと回り上の恋人の豹変ぶりに恐れ慄く43歳女性【冷酷と激情のあいだ】
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
43歳、恋人が別人に…
43歳の杏里さん(仮名)は交際10年目を迎えたひと回り年上の恋人・ハルトシさん(仮名)との関係に問題を抱えています。
杏里さんたちは交際スタート当時から、お互い法律婚をする気はなく「自由に行き来できるパートナー的な関係」を理想とする誓約書を交わしています。
しかしここへきて、ふたりの関係に暗雲が立ち込めているのだとか。
「年齢のせいなのかわからないんですけど…。ハルトシさんの性格が、10年前とは別人みたいに変わってしまったんです。
以前はおおらかで包容力のあるタイプで、自分にも自信があったように見えました。そんな彼が好きでお付き合いを始めたんですけど…。
最近では小さなことにも目くじらを立てて、まるでクレーマーみたいなんです。
どこへ行っても店員さんや知らない人にブツブツと文句ばかりで恥ずかしいし、何より周囲に申し訳なくて」
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老害予備軍?
そのため杏里さんはハルトシさんとの外出が苦痛になりつつあると深くため息をつきます。
「こういう表現が正しいのかわからないんですけど、“老害予備軍”っていうのかな。自分が正しい、偉いみたいな口調が多くて…。一緒にいるとけっこうつらいんです。
私との会話も社会への不満が多くて、聞いているだけでうんざり。私だけがそう思っているんじゃないみたい。昔より彼のまわりは人が減っていますし、古い友だちからも距離を置かれているようで」
ハルトシさんは手に職があり、40代前半で独立。フリーランスとして活動中も、杏里さんから見ると「前ほど仕事も順調ではなさそう」らしく、今のままの関係を続けることに強い不安を抱いています。
彼を受け入れ、支えるのはちょっと…
「うーん、いきなり別れるっていうのは正直まだ考えていないんですけど、このまま一緒にいると、彼を私が支えなきゃですよね?
本人は自分が常に正しいって思っているから、私が何を言っても口論になるだけ。だから、あまり強く出られないんですよ。
私たちには、ここまで10年間の歴史がありますから、簡単に別れるつもりは今のところありません。
けれど、彼の今の性格を丸ごと受け入れるわけにもいかず…。困っています。
今まではお互いに自由を楽しみながら、ふらりと好きなときにデートやお泊まりをして、支え合う関係でした。ですが、彼と添い遂げるなら最終的にはやっぱり同居もしなくちゃいけないし、悩ましいです。
彼がこのままだと、一緒にいると大変そうですよね…。別れたくはないけれど、今の彼は好きじゃないっていうのが私の本音。
50歳を過ぎて変わってしまった性格って、彼の本性なの? それとも男性の更年期? 答えがわからないから、悶々と考えてしまいます…」
夜も眠れない
恋人の年齢を考えると、以前の彼のように戻る可能性は低そうだと話す杏里さん。年齢を重ねて別人のようになった彼の性格を受け入れるのは到底難しく、彼との将来を考えると眠れない夜もあるそうです。
恋人であるハルトシさんには、また別の視点や言い分がある可能性もありますが…、杏里さんは将来についてひとり答えが出ない日々を送っています。
(並木まき/ライター・エディター)