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『会いたい』から35年澤田知可子さん 人生のヒント

タウンニュース

『会いたい』から35年澤田知可子さん 人生のヒント

オリコンシングルチャートで100位以内87週ランクインなど、1990年代を代表するヒット曲『会いたい』で知られる歌手の澤田知可子さん(61)。現在も日本各地で名曲を届けながら精力的に活動を続ける澤田さんのパワーの源は、生涯現役という目標と、人生を楽しむというポジティブな考え方にある。澤田さんに、日々の暮らしの中で大切にしていることを聞いた。

―有線大賞グランプリ、NHK紅白歌合戦でも歌われた『会いたい』が昨年、日本作曲家協会音楽祭でロングヒット賞を受賞しましたが、今の思いは。

「35年目の楽曲が改めて評価されたことは、大事に歌い続けたご褒美のようで、この歌と生きてきたんだって実感できました。私には『生涯現役』という目標があるので、これからもステージに立ち続ける勇気ももらいました」

―4年前に都内から小田原市へ移住しました。

「コロナ禍で公演活動が制限されましたが、レコーディングや配信などは、環境さえ整えばどこでもできる時代ですので、思い切って都心を出ようと。いくつか候補はありましたが、ふと『会いたい』の、今年も海に行くって…って詞を思い出して海が身近な小田原に決めました。夏に思い立って11月には小田原で暮らし始めました(笑)」

―テレビやコンサートなど、今も活発に活動されていますが、日々大切にしていることは。

「シンプルに夫婦仲よく(※夫はピアニストの小野澤篤さん)。プロ同士でも不協和音はステージから伝わってしまいます。小さな衝突はあっても向いている方向は一緒なので、歩み寄る力やその時々の距離感が大事だと思っています」

―これまで挫折などはありましたか。

「長く歌っていると表現に迷いも出てきますが、そんな時期に中越地震の復興コンサート(2004年)で『会いたい』を歌った時、傷ついている人たちを癒しているんだって実感した瞬間がありました。挫折というより大きな気づきによって私自身が復興できました。今でもその場所でコンサートを行い、花火大会では私の楽曲を使ってもらっています。自分がやるべきことを丁寧に積み重ねることの大切さを学びました」

―人生100年と言われる時代、大切にしたい考えなどは。

「人生は飽きたらつまらないもの。途中でリセットできないんだから楽しまないと。私は夫や友人とコミュニケーションをとり、小さな幸せを見つけながら笑ってゴールまで向かいたいと思っています。誰でも将来がはっきり見えることはありませんが、だからこそ悔いのないよう過ごせたら素敵ですよね」

■澤田知可子さん公演…4/26(土)・小田原三の丸ホールで中西圭三さんとのジョイント公演、5/10(土)・町田市まほろ座で「うたぐすりライブ」(ゲスト・村井國夫さん)。詳細はHP(https://chikaco.com/)。

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