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立憲民主党、自民党の「エラー」を待っても政権交代はならず?

文化放送

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、9月16日は、23日に投開票を控えた立憲民主党代表選挙について特集した。ジャーナリストの二木啓孝が「がんばれ立憲」という視点で解説を務めた。

鈴木純子(文化放送アナウンサー)「(立憲民主党代表選挙に)立候補しているのは4人です。枝野幸男前代表、野田佳彦元総理、泉健太代表、吉田晴美衆議院議員です」

長野智子「ここ数年でおそらくいちばん政権交代に近い状況なのに、なんというか『政権交代前夜!』みたいな力強さが足りないな、という印象を持っています」

二木啓孝「私は『がんばれ立憲』という立場です。党員でもなんでもないのになぜかというと、やはり議会で与党と野党の議席が拮抗しないと緊張しないから、というね」

長野「はい」

二木「この前の通常国会でも政治とカネ問題はワーワー言ったけど結局押し切られた。緊張感を取り戻すために政権交代ができるところまで、ギリギリまでやってほしい、という意味で『がんばれ立憲』です。でも『政権交代を目指す』、そんなふうに見えない、と。リスナーの人も、当の4人も本音で次の選挙で政権交代が近づく、とはおそらく思っていない」

長野「当人もですか」

二木「三段跳びでいうホップの段階です、くらい言えばまだいいのに。たとえ話だけど偏差値のすごく低い子供が『来年、東大合格する!』と言っているみたいな」

長野「厳しい(笑)」

二木「親も『いやいや、そうじゃない』って。一浪二浪するような勉強をしなさい、という話でしょう。なんでこういうような……。4人も地方行脚したり、政権をとったら……という話をしたりしている」

長野「はい」

二木「そうじゃなくて、私が聞きたいのは『なんでいままでとれなかったの?』『党勢が伸びなかったの?』ということなんですよ。政治とカネの問題をみんな言うけど、それならどうして岸田政権を追い詰められなかったの、という反省がね。今年の4月ぐらい、泉健太代表が『いま総選挙があれば私は総理大臣だ』と言ってまわっていた」

鈴木「おっしゃっていましたね」

二木「何を能天気なこと言っているんだろう、と。自民党が下野したのは2つあって。1993年にリクルートと金丸脱税問題でヘロヘロになったとき。2回目のときは安倍さん、福田さん、麻生さん……、と政権がもたないよね、というとき」

長野「毎年総理が変わっている、みたいなね」

二木「つまり敵失でとれてきた。野球で言うと相手のエラーでとってきたわけ。エラーで勝とうと思っても実力がない、ということを知るべきだと思うんですよ」

長野「とはいえ民主党に政権交代する前って年金問題とかけっこう民主党が、長妻さんもそうだけど攻めていたじゃないですか。その機運はありましたよね、敵失とはいえ」

二木「でもいまはない。ほかの野党に比べればいちばん政権をとれるポジションにもかかわらず。岸田政権のときになぜ政治とカネ問題を問い詰められなかったのか。どこが悪かった、と分析するところから入らないと。『申し訳なかった』それじゃダメなんです」

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