二人の赤ちゃんなのに、「どうして私だけ」とイライラ!でも、寄り添い続けて、父になろうとしてくれる夫に安心
男の子と女の子の2人の母で、今は事務のパートとライターをしている、のんびりママです。1人目は正社員だった29歳の時に授かり、夫はとても喜んでくれました。結婚して職場を移った後、基礎体温表をつけるぐらいで、特に妊活はしませんでした。
赤ちゃんを授かり、喜ぶ夫と体の変化に“戸惑う私”
ドラマなどで「ウッ」と口元に手をやり、流し台に走っていく女性を見た年配の女性が「あらオメデタね」と言うのを見ていたので、“つわり”は妊娠が分かった時に一時的にあるものだと思っていました。
しかし、実際に妊娠してつわりを経験してみると、そんな生易しいものではありませんでした。加えて、月齢が進み、おなかが大きく重たくなり、体が自分のものでないような感じになってくると、戸惑い、出産に不安が募りました。
二人の赤ちゃんなのに“なんで私だけ?”
妊娠初期は、特につわりがひどく、水を飲んでも噴水のように吐いていました。おなかがすいている感覚もなくなり、起き上がる気力もなく毎日寝こんでいました。
おなかに何も入れずに吐くと胃酸でのどが痛くなるので、ヨーグルトやカロリーメイトを、おなかに入れては吐くを続けていました。夫と“二人の赤ちゃん”を授かるのは嬉しいことでしたが、毎日が苦しい二日酔いのような状態に感じて、それがいつ終わるかもわからず、落ち込みました。
夫が毎晩好きなおかずを買ってきては、美味しそうにご飯を食べ、元気に会社に出ていくのを見て「二人の赤ちゃんなのに、なんで私だけがこんな目に合わなきゃいけないの?」と、“イラッ”として八つ当たりしたい気持でした。
「つわりがつらかったら、実家に帰って」の真意は?
つわりがつらく、家事をほぼ放棄して、寝てばかりいる私を見て、「自分の事は自分でできるけど、会社があって面倒を見きれない。つわりが落ち着くまで実家に戻ったら」と夫が切り出しました。
確かに自宅に一人でいても心細いですし、ちょうど仕事が忙しい時期の夫に負担をかけるのも申し訳なかったこともあり、実家に戻りました。母は「なんでつわりで寝込んでいるの? いない間に、旦那さんが浮気したらどうするの」とあきれたり、心配したりする始末。
1週間ほどで自宅に戻ると、夫が「もう帰ってきたの?」と何だかソワソワ。不審に思って覗くと、結婚してから封印していたゲームを出して、一人だけの生活を楽しんでいたようでした。
産むのは私。産まない夫は両親学級や家事で父になる
つわりが落ち着いてくると、おなかに食べ物が入っていれば気持ちが悪くなくなり、仕事にも復帰しました。しかし、おなかが大きくなるにつれ、赤ちゃんにおなかを蹴られて寝不足になったり、自転車に乗れなくなったりと家事や生活に不都合が出てきました。
夫と一緒に両親学校に行くことで、「妊婦は大変なんだ」と、分かってくれたようで、買い物や風呂掃除など自分からやってくれるようになりました。また、おなかが邪魔して足の爪を切れなくなった時には切ってくれるなど、身の回りのことを気遣ってくれることが増えました。
そんな姿を見て、夫は赤ちゃんを産めなくても、「一緒に赤ちゃんを迎えたい、父になろう」と思ってくれているのだなと思いました。
体重増加や貧血と闘い続け、妊娠42週目に体重2986g、身長49.8㎝の男の子を産みました。立ち会い出産のない病院だったので、夫は立ち会いませんでしたが、赤ちゃんが生まれると毎日ビデオカメラを持って病院に現れました。退院した後も、おむつ替えやお風呂など手伝ってくれました。夫は自分では赤ちゃんを産めなくても、妊婦の私に寄り添い、父親になろうと努力している。そんな姿に私は安心して、赤ちゃんを産んで一緒に育てようと決心できました。
[のんびりママ*プロフィール]
男の子と女の子2人の母です。妊娠・出産・子育ては、試しては失敗の連続でした。夢中で育てた子どもたちは、社会人と大学生になり手が離れました。自分の時間を仕事と趣味、ちょっぴり夫に使って楽しく過ごしています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。